VR技術はリハビリにも有効だった!! Oculus Riftと人工外骨格を装着したリハビリでまひ患者が歩行可能に!

 今年に入って加速度的に普及が進んでいるVR技術だが、医療の分野での活用もさまざまな方向から模索されているようだ。そして先頃、VR機器と人工外骨格を使ったリハビリで、下半身まひ患者が歩けるようになったという。

■下半身まひ患者が“VRリハビリ”を1年間試みる

 先日、オンライン科学誌「Scientific Reports」で発表された論文は、ブラジル・サンパウロの病院で行なわれたVR機器を使ったリハビリで起った、驚くべき出来事を紹介している。脊椎損傷により完全に下半身がまひの状態にあった患者が、科学的な“VRリハビリ”で歩けるようになったというのだ。

 研究では過去にリハビリ経験のない8人の下半身まひ患者に12カ月にわたってリハビリを試みてもらい、その経過を詳細に記録している。もちろん、このリハビリの特徴は、最新のVR技術を使ってリハビリを行なう点だ。

 リハビリテーションプログラムは3つの段階に分けられた。

 第1段階では、VR機器であるOculus Rift、EEGと呼ばれる帽子タイプの脳波測定機器、さらには前腕部にバイブレータ機器を装着して、バーチャル空間の中でサッカー選手として動きまわる“運動”を課された。バーチャル空間の中で、分身であるサッカー選手を走らせている際には、脚の運動に関係する脳の部位が刺激されていることがEEGによって確認された。リハビリ参加者は下半身まひになって3年から13年の患者だったが、その間働くことのなかった脚の運動に関わる脳の部位が、VRの世界で“運動”することで、徐々に活性化されることになったのだ。

 次の第2段階では、装備する機器はさらに大がかりなものになる。まずはまひしている脚に人工外骨格を装着して立ち上がった状態になり、その状態でトレッドミルの上で機器の力を借りて実際に歩いたのである。機械の助けを借りたにせよ、立ち上がって“歩く”という体験をしたのは、もちろん症状後初めてのことである。

 そして、最後の第3段階では、第1段階と第2段階の装備を“フル装備”し、トレッドミルの上で実際に脚を動かしながらVR世界の中でサッカー選手として走り回った。もちろん、脚と共に脳も活発に働いていたことはいうまでもない。

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