Aqoursはμ’sのように輝きたいのか、μ’sになりたいのか問題『ラブライブ!サンシャイン!!』第6話レビュー

1608_raburaibu.jpg『ラブライブ!サンシャイン!!』Official Web Siteより

 1年生3人が無事加入し、スクールアイドルAqoursが6人になって迎えた『ラブライブ!サンシャイン!!』第6話。次の楽しみは、残る3人の3年生ズが、どんなふうにメンバーに加入してくるかというところですね。

 今回の冒頭で、浦の星女学院が沼津市内の高校と統合して廃校になることが明かされました。理事長のマリーが強く言って待ってもらっているそうですが、入学希望者が少なければ廃校になるとか。

 つまり、『ラブライブ!』第1期とおんなじ状況になったわけです。

 ちなみに、直近の浦の星の志願者は14名、入学者は12名だそうで、確かに学校経営は危機的状況のようですね。マリーが理事長になったのも、スクールアイドルによって生徒を集め、廃校を免れようという意図があったそうです。

 それを聞いたAqours一同は、PVを作って地域の魅力をアピールすることに。富士山とか海とかみかんとかを紹介するメンバーを録画し、ヨハネこと善子ちゃんが編集して理事長マリーに見せることにしました。

 ところがマリーは「本気? それでこのテイタラークでーすか?」と一蹴。これに梨子ちゃんが「これだけ作るのがどれだけ大変だったと……」と食い下がったり、善子ちゃんがリトルデーモンを見下すような目でにらみつけたりしますが、マリーは「努力の量と結果は比例しません!!」とド正論。Aqoursがタウンやスクールの魅力を理解していないと指摘します。

 今回、そんなマリーが生徒会長ダイヤちゃん、休学中の果南ちゃんと3人で過去にスクールアイドル活動をしていたことが明らかになりました。ダイヤちゃんは1人になると体育館の舞台で踊り出してしまうほど未練タラタラの様子ですし、マリーはそもそもヤル気満々ですが、果南ちゃんにどうやら深い闇がありそうです。このへんは次回あたりで語られるのでしょうか。

 何もない街の魅力を考えるメンバーたちですが、最初にその魅力に気づいたのは、引っ越してきたばかりの梨子ちゃんでした。この街では、海開きの日にみんなで提灯を持ってゴミ拾いをするのでした。その風景を見た梨子ちゃんが「……これなんじゃないかな? この街や、学校のいいところって」とつぶやきます。

 で、街のみんなに協力してもらって提灯いっぱい作って、海面から提灯飛ばしながら新曲披露! とあいなりました。

 そんなこんなでラストは大盛り上がりの神演出だった第6話でしたが、ちょっと気になったのが「廃校の危機」を聞いた千歌ちゃんが、大喜びした場面。

「音ノ木坂と一緒だよ!」
「これで舞台は整ったよ!」
「私たちで学校を救うんだよ!」
「そして輝くの! あのμ’sのように!」

 あれー? と思ったんですよね。

 第1回から、千歌ちゃんは自分自身を変えたい、自分自身が輝きたいという思いでスクールアイドルを始めていたはずなんです。μ’sは強い憧れの対象ではあるものの、あくまでキッカケだったはずだし、メンバーを勧誘するときだって、主旨としては「あなたがあなたらしく輝け」と言い続けていたはず。その動機の純度みたいなところが説得力を生んでいたわけです。

 例えば「廃校? そっか……でも、今私たちができることを精いっぱいやろう。それに……音ノ木坂と一緒じゃん!」くらい慎ましければ可愛げもあるんですが、「廃校? ワーイ! μ’sと一緒!」だと、これ目的と手段が逆転してませんかねえ、と。μ’sに憧れてないけど参加したメンバーたちの個々の決断が、軽視されてる感じがしたんですね。ちょっと千歌ちゃんという人間の信頼感が薄れた瞬間でした。

 ま、ヨハネちゃんが可愛いので、ぜんぜんオッケーですけど!
(文=新越谷ノリヲ)

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