『真田丸』は都知事選の犠牲になったのだ……俳優たちの演技がすごくて泣ける『真田丸』第30話「黄昏」レビュー!

1708_sanada30.jpg『真田丸』公式サイトより。

 東京都知事選の影響で、今回も前倒し放送となった7月31日放送の大河ドラマ『真田丸』(NHK総合)第30話「黄昏」。視聴率は14.5%(ビデオリサーチ)と前回からまた急落となったが、これは致し方なしだろう。『真田丸』放送後、20時から始まった選挙特番は、放送開始とともに小池百合子の当選確実が出て、「せっかく真田丸が犠牲になったのにもう当確かよ」と、何となく釈然としないものを感じたが……ともあれ、今週もレビューしてみたい。

 さて、第30話「黄昏」のあらすじをざっくり紹介すると、大地震に見舞われ伏見城は倒壊。秀吉(小日向文世)から普請を命じられていた昌幸(草刈正雄)は生きがいを失いふさぎこむ。秀吉はバテレンへの弾圧を強める。きり(長澤まさみ)が親しくなった玉(橋本マナミ)らキリシタンたちに危機が迫る。秀吉の老いがますます進み、信繁(堺雅人)らは必死に隠そうとするが、家康(内野聖陽)ら大名たちに混乱を巻き起こす。一方で信繁は大谷吉継(片岡愛之助)のアドバイスもあり、信幸(大泉洋)に、秀吉の状況を伝えるのだった――といったストーリーが展開された。

「年をとるって悲しいな」といった声もあるとおり、まともに歩けなくなるほど弱っていく秀吉。記憶も曖昧になってきて、信繁を「誰じゃ、お前」とすっかり忘れてしまっていたシーンはただただ悲しかった。だがその後、15話「秀吉」での初対面を、2人が再現するシーンは思わずガチで泣いてしまうほど、楽しくて哀しいシーンであった。ネット上でも「小日向文世の役者としての底力をここ数週まざまざと見せつけられている」「ボケ老人のまだらボケぶり、理性が効かなくなっていく様、幸せな瞬間の柔らかい表情を演じ分ける小日向秀吉がスゴい!」と、大好評。小日向はゲスト出演した『スタジオパーク』(NHK総合)で、秀吉の死に向けて4キロほど痩せたと発言もしていた。俳優ってすごい。

 一方で、サン=フェリペ号事件、上杉家への会津転封、そして2度目の朝鮮半島侵攻と歴史的事件も順調に消化した『真田丸』。老いた秀吉の姿に、涙をこらえきれない加藤清正(新井浩文)の一本気さ、演技かと思っていたのに、本当に吉野太夫(中島亜梨沙)に骨抜きにされていたパパ幸こと昌幸、その吉野太夫のスパイ活動に気づき、ズバッと暗殺してのける出浦昌相(寺島進)の相変わらずの格好よさなど、見どころも多かった『真田丸』。

映画「深夜食堂」

映画「深夜食堂」

最初、大叔父上見たとき、同一人物と思わんかった

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