―― その“面白そう”と思われたのはどんな部分ですか?
小坂 表情がコロコロと変わる楽しい主人公なので、キャラクターのコミカルなリアクションはアニメでも動かしがいありそうだなと思いました。アプリで読むマンガということで、やはり若い人、高校生ぐらいが読者層なのかなと考えたんですが、主人公・海崎新太は27歳の男性なので、社会人が読んでももちろん感情移入出来る作品でもありますし。海崎が若返る年齢、“人生やり直し”で選ばれたのが高校時代で、そういう時期がとても大切なものであると原作では描かれていますよね。そういうメッセージ性を、節々に感じられるのもいいなと感じました。
―― たしかにメッセージ性を感じますし、かといって説教臭くなる寸前にとどめているのがいいですよね。
小坂 そうなんですよ! 海崎のセリフ、夜明のセリフが説教臭くなりすぎないバランスで、コミカルに描きつつもちゃんと心に刺さる。笑いだけじゃないのがいいところだなと思います。
―― そんな『ReLIFE』ですが、人格、中身はそのままで外見が若返るというのは、ドラマや映画では見かけますが、アニメでは意外と少ないタイプの物語と思うんですが。
小坂 海崎のような年代での“若返り・青春やり直し”系はアニメではたしかに珍しいかもしれません。17歳男子は成長の早い子ならもう背も伸びきっていて、27歳と比べても見た目はそう変わりなさそうで。海崎たちがまさにそうなんですけど。もちろん精神面とかで違いはあるんですけど、パッと見ではその差がわかりづらい部分もあるかもしれません。最初にキャラ表を作成するときも、少し苦労というか、気を使った部分ではあります。ただ、原作がしっかりありますし、芝居付けで表現する部分もありますからね。
―― 27歳と17歳という10歳差というのは、ギリギリでコミュニケーションがとれるような、そうでもないような、絶妙な設定だなと思います。
小坂 スタッフには海崎と同じ年齢の方もいて、作品柄年代差についてはよく話題に出ています。2000年前後のヒット曲を集めたED曲(「MD2000 ~ReLIFE Ending Songs~」)も、海崎のMDに入っている曲って設定ではあるのですが、年代によってはMDをホントに知らなかったりするので、現場ではよくギャップを感じていますね。海崎の場合、登校初日は学生群に腰が引けていたり、ジェネレーションギャップで苦労していますけど、それより体力の低下が大変そうですよね。27歳で、そこまで10代の体力に追いつけなくなるかな? と思いましたが。でも実際、頭で考えているより動けなくなってるものなんだろうなと、海崎も痛感していると思います。老い……怖い。
“人生再スタート”で学園生活とキャラの可愛らしさを満喫せよ!『ReLIFE』小坂知監督インタビュー!のページです。おたぽるは、インタビュー、アニメ、話題・騒動、夜宵草、小野賢章、茅野愛衣、インタビュー、Comico、ReLIFE、内田雄馬、小坂知の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
人気記事ランキング
人気連載