【美少女ゲーム声優インタビュー(2)】

今最も売れている美少女ゲーム声優・手塚りょうこインタビュー!「一人でひたすら芝居していられるって最高の空間です」

 その後、徐々に出演本数を増していき、15年には年間出演本数ランキングで2位となる(ファンによって数えられたランキング。オフィシャルのものではないが、精度は高いそう)。出演本数が増えた要因とは何だったのだろうか。

手塚 女性向け18禁ゲームに出させていただいた事が大きかったんじゃないかと思っています。『越えざるは紅い花』(ナァラ役/Operetta Due)で主人公の女の子を演じたのですが、攻略されるヒロインではなく、ユーザーさんの分身となる主人公を演じるというのは初めての経験でした。収録の際に「この口調だと攻略キャラに媚びている感じがするのでやめましょう」とか、「強く言い過ぎると、『そんなに強く言わないで』と思われるのでやめましょう」など、細かく指導していただいたんです。それまではとにかくお芝居の事だけ考えていたのですが、初めてユーザーさんを強く意識しました。雰囲気作りや、吐息のひとつとっても、もっととことんまで拘らないといけないんだなって。美少女ゲーム以外の仕事で得たものが、12年は多かったですね。

 しかも手塚さんはフリーで活動している。と、いうことは業界でトップクラスの売れっ子であるのに、営業から経理まですべてを自分で行っているのだ。

手塚 今では自分で請求書作成やスケジュール管理もしています。大変ですけど、今の自分への評価とかが良くも悪くも全部ダイレクトに伝わるので、そこはありがたいです。お仕事はなるべくお断りしないスタンスでやっています。営業に関しては、私は基本営業をしないんですよ。人見知りってのもあるんですけど、実際に起用していただいてから、現場で結果を残せれば必ず次につながるはずだって。1つ1つの現場を大切にやるということを心がけています。

 この美少女ゲーム業界は、TVアニメなどに出演している声優さんたちよりもフリーを選ぶという人が多い。規模的にも営業職は少なく、声優自身が営業するケースも多いことと無関係ではないだろう。手塚さんの場合も、自身を「見える化」することでキャリアアップを重ねているようだ。そんな最前線にいながらも、自身を冷静に見据える手塚さんに、美少女ゲーム業界の演技のトレンドと、変化について聞いてみた。

手塚 そんな、私ごときが語ってよいのでしょうか……? 怒られませんか? あくまで私の個人的な感想になってしまいますが、演技については今はナチュラルな芝居をなさる方が多いのではないでしょうか。以前は立ち絵が動かない分、声で感情だけでなく、動きも表現しなければいけなかったのですが、今は表情差分も多かったり、ヌルヌル動いてくれたりしまからね。ゲームは会話のテンポのよさだったり、「ヒロインたちがいかに可愛いか」を重視している作品が増えてきているのかなと感じています。とにかくイチャイチャしたい、可愛いは正義! みたいな感じでしょうかね。わかります。スマホゲームなどほかにも遊ぶものが増えている今、若いユーザーさんにはこの方が受け入れやすいのかもしれません。

 スマホやタブレットなど、美少女ゲームをプレイする環境にも変化が訪れており、徹夜でPCの前に座って……という時代ではないようだ。この業界も時代に合わせた販売スタイルが出始めている。

手塚 パッケージでも低価格でさくっと楽しめちゃう作品が増えてきたように思います。
『ネコぱら』(※2)のように海外マーケットを視野にいれた作品も今後さらに増えていきそうです、世界中の人に作品をプレイしてもらえるだなんて夢のようですよね。

ネコぱら vol.2 OP / ED

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サクッと購入できる価格帯もうれしい

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