コメディ多めの息抜き回と見せかけ、重大フラグ乱立! そしてあの“ナレ死”も回避!?『真田丸』第26話「瓜売」レビュー!

1607_sanada26.jpg『真田丸』公式サイトより。

 豊臣秀吉(小日向文世)の朝鮮半島・明の出征がいよいよ開始したものの、派手な戦闘が描かれることもなく、肥前名護屋に集められた大名たちによる愉快な仮装大会が今回のメイン――と書くと「お、息抜き回かな?」と思われるかもしれないが、こっそりと豊臣家、そして真田家にとってもでかいフラグ(伏線ともいう)が乱立。息抜きどころか、息を潜めたくなるようなエピソードが展開した『真田丸』(NHK総合)第26話「瓜売」をレビューする。

「瓜売」のあらすじをざっくりとまとめると、秀吉は、関白を秀次(新納慎也)に譲り、明を治めるために大陸に進軍を決定させる。加藤清正(新井浩文)が朝鮮で苦戦する一方、肥前名護屋に集められた真田昌幸(草刈正雄)や徳川家康(内野聖陽)ら大名たちは、秀吉の発案で“やつし比べ”(仮装大会)に駆り出される。信繁(堺雅人)は、昌幸の出し物が秀吉と同じであることを知り大慌てする。そのとき信州上田城では、“ばば様”こと、とり(草笛光子)が最期のときを迎えようとしていた――といったお話。なお視聴率は前回、前々回よりちょい下げの16.4%であった。やっぱり、息抜き回だと思われていたのかなぁ……。

 今回立てられたフラグでなんと言っても目立つのが、秀吉の甥で関白に新就任した秀次関連のエピソード。人が良くて、意外と頭も回るが、気が弱いという人物として『真田丸』では描かれている豊臣秀次。茶々(竹内結子)が懐妊したことに脅え、きり(長澤まさみ)にすがり、自分の子が死んでも安堵してしまうことを許してくれと涙する――周囲の戦国大名・武将が曲者ばかり、濃い人ばかりなので秀次のまともさ、人の良さが際立つだけに、より悲惨だ。だって、ちらっと映ったあの秀次の嫁や娘たちも近いうちにと思うと……。

 さて、舅・本田忠勝(藤岡弘、)&家康、加藤清正の両方から飲み会に誘われ、相変わらず困っている真田信幸(大泉洋)と、自分の長男が困っているのに「どっちを断っても殺されるってお前……。えっ? どうする?」となぜか楽しそうな昌幸。親子2人の対照的な様子も面白かったし、“やつしくらべべ”(仮装大会)も、さすが三谷幸喜脚本、笑えるものだった。

「瓜売」に扮することになった昌幸が「真田、ここにありと見せつけてやるのよ」と、やたらとやる気満々で、演目が秀吉と被ってしまっても容易に引かない。出浦(寺島進)も「痺れ薬を飲ませればいい」と物騒なことを言い出してみたり、結局は秀吉を立てるため、急病として瓜売を諦めた際には佐助(藤井隆)は泣き出しちゃうし。今まで大大名の前に屈してしまったときよりも悔しそうなほど。

腕白関白 (フリーダムノベル)

腕白関白 (フリーダムノベル)

秀次がここまでいい人な戦国ものは初めてという気がします

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