『ベルセルク無双』発表にネットユーザーからさまざまな声　“ガッツ無双”になりそう!?

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YouTube「コーエーテクモChanne」より。

　6月13日、コーエーテクモゲームスは無双シリーズ最新作『ベルセルク無双』を発表した。対応ハードはPS3、PS4、PS Vitaで、2016年中に発売の予定。発表と同日に稼働開始したティザーサイト（https://www.gamecity.ne.jp/berserk-musou/）と公式Twitterアカウント（@berserk_musou）で、最新情報を見ることができる。

　題材となる『ベルセルク』（作：三浦建太郎／白泉社）は、国内外で絶大な人気を誇るダークファンタジーマンガ。人外の存在「ゴッドハンド」「使徒」に大切な者を奪われた剣士・ガッツが、壮絶な復讐の旅を繰り広げる物語だ。身の丈を超える巨大剣「ドラゴンころし」、義手に仕込んだ大砲やボウガンなどを駆使し、怪物をなぎ倒していくガッツの戦闘スタイルは、無双シリーズと好相性かもしれない。

　累計4,000万部を超える人気作の『無双』化とあって、発表当日からネットユーザーも盛り上がっていた。SNS・ブログでは歓喜と期待の声が大半を占め、業界の著名人もさっそく反応を見せた。『ヘルシング』『ドリフターズ』で知られるマンガ家の平野耕太さんは「ベルセルク無双出るなら、モズグズ様で無双したい。本で。」とツイート。

　また、7月から放送スタートする『ベルセルク』新作TVアニメに、シラット役で出演が決まっている声優・中村悠一さんも「ベルセルク無双。ガッツとゴッドハンド髑髏の騎士以外の奴が無双出来る気がしない。」とツイート（ともに原文ママ引用）。そのほか、過去編に出てきた「鷹の団」のキャラ参戦を願う声や、『ベルセルク』関連作で次々に名曲を生み出してきた実績から「音楽担当はぜひ平沢進さんを」という熱い要望を寄せるファンも。

　一方、若干ながら懸念の声も上がっていた。中村悠一さんもツイート内で触れたように、“（人間側のキャラが）ガッツ無双になってしまわないか？”というものだ。

　というのも、原作でのガッツの戦いぶりはたしかに『無双』そのものだが、逆にいえば、ガッツの戦闘力だけが突出しすぎているのだ。現在のパーティー内でガッツに次ぐ実力を持つセルピコも、小型モンスターを相手するのがやっとだろう。敵が中型・大型の人外となるとガッツ以外では対抗できない。どの勢力にもまんべんなく武闘派キャラが揃っていた、シリーズの過去作『三国無双』や『ワンピース 海賊無双』などとはこの点が大きく異なる。

　ゲーム補正によって、ガッツ以外の人間キャラを怪物たちと同等の強さまで引き上げることはできるだろうが、さじ加減を間違えると原作の雰囲気を損なってしまう危険がある。かといって原作準拠のバランスにすると、人外とまともに戦うことができる人間はガッツと髑髏の騎士（？）ぐらいと、操作可能キャラの幅を著しく狭めてしまうことになりかねない。うまく原作イメージを保ったまま、たとえば「ファルネーゼ単騎で断罪の塔を駆け抜けてみたい」といったワガママな要望にも応えてくれるようなバランスになっているといいのだが……。

　連載開始からすでに25年を超え、今年の『ベルセルク』は新作TVアニメの放送、3年ぶりのコミックス最新38巻の発売（6月24日）、そして『無双』シリーズ参戦と、ファンにとってうれしいニュースが続く。“最凶の無双”と銘打たれた本作が、どのような仕上がりになるのか。期待して続報を待ちたい。
（文／浜田六郎）