『メスショタカーニバルΩ』(チンズリーナ) これが本当のメスイキだ! 

 レベル高え!

 チンズリーナ『メスショタカーニバルΩ』(マイウェイ出版)は、男の娘……いや、メスショタジャンルに新たな地平を切り開く1冊である。

 今回で4冊目の単行本となるチンズリーナ氏。これまでも、男の娘を中心に可愛く変態的エロスを描いてきた作家であるが、今回はレベルが違う。これまでの単行本がレッドリボン軍との戦いだとすれば、いきなりフリーザ戦に突入しているようなレベルである。

 何せ、単に男の娘を描くのではない。「ホモ」という単語を多用し、スカトロまでをも容赦なく描くのだから。今回の単行本の収録作は、主に女装美少年専門誌「オトコノコ時代」(マイウェイ出版)に収録された作品。掲載媒体ゆえに、リビドーを抑える必要がなかったことは、自ずと想像できる。

 これまで商業誌では困難だった表現も、NGがないゆえにか、作者のリビドーは1ページ目から大爆発だ。

 冒頭の収録作のタイトルは「実弟の排泄」。女装している弟の排泄シーンを覗き見た兄が興奮しまくった挙げ句に、弟に「責任とってね」とハメまくるのだ。女装弟のウンチしてるところを見ながら興奮している兄もたいがいだけど、弟のほうも排泄しながら「お兄~」と発情しまくっているんだ。そんな弟の肛門は「ウ※チの濃い味するのにもっと奥を舐めたくなる」という極上のモノ。いくらなんでも、肛門性感開発しすぎだろ!

 何より、チンズリーナ氏の世界観において外せないのは男の娘のひりだすウンチ=赤ちゃんというのが常識だということ。

「ボクの赤ちゃんごっくんちてえ」

 といわれれば、肛門から直受けである。

 もう、男の娘というよりもショタビッチなのに「S字結腸」には「知らないとこ」とルビをふるあたり、芸が細かすぎるよ!

 このスカトロに対する情熱が特に色濃く描かれるのは、女装アイドルとマネジャーのエッチを描く「アイドルと天使の輪(アナル)」。この作品、女装アイドルとマネジャーが、いつも仕事の前にスカトロエッチをしているという設定。それも、単にスカトロエッチではない。ヒロインのほうは誘うために、わざとお漏らしをすることもあるという設定。そのことが語られるコマでヒロインの言い訳は「だってえ……ラーメンロケで二郎系で、お腹ゆるくなってたからぁ」である。この一文で、単なる可愛い男の娘からの排泄ではないことが感じられるだろう。

 可愛い男の娘が、可愛さとは真逆のニンニク臭い、脂ぎったのを漏らしちゃうわけではないか。そんなもの、興奮しないほうが、どうかしているだろ!

 男の娘ジャンルにおいて重要なのは、読者が、気持ちよくなりまくっているヒロインとどれだけシンクロできるかという点。そのために、まず需要なのは作者がリミッターを外して「どうですか、気持ちいいでしょう」と股間に訴えかけることだ。

 チンズリーナ氏は、それを絵だけではなく言葉を用いて巧みに訴えてくる。とりわけ「ホモ」とか「ケツ穴」というわかりやすい言葉を絶妙に用いている点でポイントが高い。

 男の娘ジャンルを本当に楽しめるかどうかは「ホモ」という単語で自分の中のメスが反応するかがひとつのハードル。これは、訓練によってどうにでもなるもの。そして、この作品は、いままでまったく興味のなかった人をも目覚めさせるパワーを持っている。

 布教用に何冊か買っておいたほうがよいと思った。
(文=ピーラー・ホラ)

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