勝手にファンキー加藤へ捧げる! 今だからこそ読みたい“W不倫”マンガ

 これまで紹介した3作品はいずれも女性作家による、女性向け作品です。不倫はいけないことだけど、愛に燃えたい……というシチュエーションは女性好みなんでしょうか、年齢層高めの女性向けマンガ誌だと、結構W不倫は取りあげられるテーマのようです。ただ、女性向け作品はインモラルな雰囲気がなかなかエロいのですが、男性には直接的な刺激がやや物足りないかもしれません。そこでオススメしたいのが、国友やすゆきです。

TVドラマ化された『100億の男』(小学館)などでも知られますが、こちらもTVドラマ化された『幸せの時間』(双葉社)ではW不倫をテーマに、夫も妻も、高校生の娘までをも巻き込んでドロドロな物語を展開していきます。もちろん、濃密なサービスシーンも豊富です。

 2012年に田中美奈子主演でドラマ化された昼ドラマは、「女は愛を奪い合う。」と銘打たれたキャッチコピーに相応しく、けしからん濡れ場を披露し、当時BPOの審議対象となったほどです。今でも「田中美奈子 幸せの時間」などで画像検索すると、アラフォー前後がお好きな人であれば、結構幸せな気持ちになれる画像が出てきますよ。全19巻、続編シリーズ『新・幸せの時間』が全21巻。合計40冊の大長編です。

 また、現在は『ダブル~背徳の隣人~』という、そのものズバリなタイトルのW不倫マンガを「週刊ゴラク」(ともに日本文芸社)にて、濃密なエロ&泥沼の人間ドラマを展開中です。あわせて読むとより楽しめそうです。既刊4巻、現在連載中。

 ただエロいのを見たいだけじゃないんだ! という方には、『とろける鉄工所』(講談社)でも知られる野村宗弘さんの『うきわ』(小学館)が楽しいです。どうやら夫が浮気しているらしい、主婦の麻衣子。気持ち的に落ち込みがちな彼女は、隣に住む冴えないおっさん・二葉氏(既婚者。奥さんもどうやら浮気中)に恋をします。二葉氏が大好きなんだけど、自分の夫と同じようなことはしたくないという麻衣子は、二葉氏と廊下で出会ったり、ゴミ出しが一緒になったり、ベランダ越しにおしゃべりしたりすることを、毎日の支えにする……といったお話です。

 すぐにチュッチュッしはじめる前述までのW不倫マンガとは違い、『うきわ』には肉体的・粘膜的接触はありません。精々、手を握るぐらいです。ですが、お互いに好意を持ちながらも、自身を抑制し、信頼関係を築き上げていく2人はほのぼのと温かく、切ない雰囲気をかもし出していて、W不倫なのになぜか応援したくなります。全3巻。

 ファンキー加藤さんも、これぐらい応援したくなるような関係を、Aさんと築いていたらよかったのにねと多少強引ですが、オチもついたので今日はこの辺で。次があれば、成人向けゲームなどからもW不倫ものを探してみようと思います。
(文・馬場ゆうすけ)

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