アイドルの原点はどこにある? 國學院大學で企画展『偶像(アイドル)の系譜』開催中

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 自分の人生は間違っていたと思っている。

 もちろん、人生に正解も不正解もあるわけはないのだが、結婚もせず子どもも持たず、ただただアイドルだけを追いかけてきた人生が正しいものだとは、どうしても思えないのだ。

 大学時代は宗教学を専攻していた。キリスト教を中心に、仏教、神道、ユダヤ教など、さまざまな「神様」について学び、思いをめぐらせた。

 もちろん、その頃からアイドルが好きだったわけだが、イベントは授業のない土日だったし、「アイドル研究会」的なサークルもなかったので、授業は真面目に受け、その空き時間にはひとり図書館に行き、アイドルのラジオにせこせことハガキを書くような地味な毎日だった。

 で、結果どうなったかというと、特定の宗教を信仰することにはいたらず、そしていまだにアイドルを崇拝し、追い続けている人生である。

 そんな私にぴったりの企画展が、國學院大學博物館で開催されているとのことで、訪問した。タイトルは『偶像(アイドル)の系譜―神々と藝能の一万年―』。

 順路に従い入っていくと、まずは昨年亡くなったアイドル・丸山夏鈴の写真が出迎えてくれる。

 アイドルとして生き、アイドルのまま死んでいった彼女に敬意を表しながら、アイドルの原点を探る旅に出ることにする。

 次のコーナーでは「会いに行けるアイドルの夜明け」と題して、江戸時代の水茶屋の看板娘の例などを紹介している。

 展示されているものには、それまでの美女のランク付けをした番付表(まさに現代の48グループ総選挙のはしりであろう)があったり、人気になった娘に絡む若い男が描かれた図(いわゆる「厄介ヲタ」がこの頃からいたことがわかる)があったりして、今のアイドル界に通じる現象が当時から起こっていたことが面白い。

 一般に、「昔のアイドルは雲の上の存在だった」などと言われるが、それはあくまでも、現代と数十年前を比較してのことであり、近年に出現したと考えられている「会いに行けるアイドル」が、江戸時代から存在したことは興味深い。

Eternal Summer

Eternal Summer

アイドル・丸山夏鈴が生きた証

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