『艦隊これくしょん～艦これ～』も『この世界の片隅に』も…… 本質は駅の北側──フライケーキとアイスもなかが夢に出てくる「呉」を聖地巡礼

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……誰もいなかった。

　実は観光案内所で、この碑がある警固屋への行き方を聞いたら、珍しい人もいるもんだという顔を。確かに、警固屋はひなびた海沿いの町で観光施設と呼ばれるようなものはない。

　かすかに古鷹山も見えるような気がするが、海側はバイパスの陸橋で閉ざされており、眺望はいまいち。だが、そんな誰もいない場所だけに、じっくりとかつての歴史を感じることができるのである。

　続いて訪れた、歴史の見える丘公園も、やはり人は少なかった。ここは、大和を建造したドックを望むことができる公園だ。大和を建造したドックの隣では、ちょうど船が建造されている真っ最中。それとの対比で大和がいかに巨大な戦艦だったかを感じることができる。

大和を建造したドックを拝みながら、次は必ず勝つと心に誓うのであった。

　ここもやはり、市街地から外れている場所ゆえに訪れる人は限られているのだろうか。道路を走る車の音しかしない中で、海風に吹かれながら心ゆくまで大和の迫力に思いを馳せることができるのである。

休日だというのに当直の人が出たり入ったり。このいい天気に大変だな。

　ようやく観光客らしき人の姿が見えてくるのは、潜水艦が間近で見える「アレイからすこじま」を過ぎ、かつて呉鎮守府司令長官官舎だった、入船山記念館あたりから。実は、このあたりで道に迷ったので通りがかりの人に道を聞いたら「練兵場のところを～」と言う。「練兵場」とは何かと思ったら、子どもたちが野球をしている広場があった。現在は「市民広場」が正式名称だが、一定以上の年齢の人は「練兵場」のほうが馴染みのある名前の様子。ここにもまた、歴史の深さを感じるのである。

　そんな呉が誇る最大の観光スポットが「呉市海事歴史科学館（大和ミュージアム）」。

デカイ！　併設のショップにプラモデルを売ってるけど衝動買いする人も多いんだろうな。

 
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