「原作とイケメンの組み合わせで内容はテキトーでも観に行く人がいる」『GANTZ』作者が最近の実写映画化に苦言!!

1605_gantz.jpg『奥浩哉』のTwitter(@hiroya_oku)より。

『進撃の巨人』(2015年)に、公開直後から低評価が相次ぐ『テラフォーマーズ』、そして先日製作が発表された『鋼の錬金術師』と、アニメ化もされた人気マンガの実写映画化が相次ぎ、原作ファンたちが阿鼻叫喚状態になっている最近の映画事情だが、この現状についに苦言を呈すマンガ家が現れ話題となっている。

 マンガ『GANTZ』(集英社)で知られる漫画家の奥浩哉が、5月29日に自身のTwitter(@hiroya_oku)で「なぜ無理っぽい漫画の実写化が続々と作られるのか? 知名度がある原作とイケメンの組み合わせだけで内容はテキトーでも観に行く人達がいっぱいいるからですよ。コアなファンなんて最初から相手にされてません。儲からなかったら誰も作りません」「少年誌のファンタジーのような世界観全部作らなきゃ無理みたいなやつが無理な企画」と発言。これには、「あ~ぁ、言っちゃったよw」「ほんとにその通りだと思う」「俺たちが見向きもされてない現実に目をそらしてきたというのに…」と大きな反響を呼んでいる。

 奥の代表作『GANTZ』は、主人公の玄野を嵐・二宮和也、もう一人の主人公加藤を松山ケンイチ、監督を佐藤信介が務め、2011年に前後編として実写映画化されている。ともに公開2日で興行収入5億円を突破、動員数は40万人を超え、2本あわせて興行収入約60億円を超えという大ヒット作にはなった。

 奥の今回の発言に対して、「『GANTZ』実写化に不満が残っているのか?」という声もあったが、これに関して奥は「GANTZやアイアムアヒーローは無理目というよりか、現実的。主人公日本人で、舞台も日本の実際に撮影できる景色だし」と述べていることから、今回の発言は最近の実写映画化ラッシュについての苦言のようだ。

 作品の舞台は人型ゴキブリが大量にいる火星、日・米・露・中・独、そして欧州各国のキャラクターが登場する『テラフォーマーズ』や、錬金術が存在し、欧州が下敷きになっている世界観なのに、主人公エドワード・エルリックをHey!Say!JUMPの山田涼介が演じる『鋼の錬金術師』。

 そして巨大な壁に囲まれた都市と巨人が存在し、ドイツ人っぽい名前を持つキャラクターがほとんどなのに、キャストを主人公エレン役の三浦春馬をはじめ日本人ばかりで固めておいて、その世界で非常に珍しい東洋人・ミカサ役はなぜか水原希子という不思議な采配を見せた『進撃の巨人』など、奥のいう「世界観全部作らなきゃ無理」な世界で、日本人以外のキャラクターを全て日本人が演じている実写化作品のオンパレード。相次ぐ原作ファンを無視したキャスティングと世界観ぶち壊しの現状に、奥も思わず発言してしまったのだろう。

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