日本映画初・刀剣の映画が全国公開されるまで~映画『日本刀~刀剣の世界』舞台裏

■刀剣の映画が「来る!」と全国の映画館に思わせるために必要なこと

――クラウドファンディングで1万円以上を寄付した方を対象にした完成披露試写会が5月に行われましたが、どのような声が寄せられましたか?

長谷川 御物(ぎょぶつ)、つまり、宮内庁所有の刀剣の映像が見たい、という声は多くいただきました。

――『刀剣乱舞』にも出てきており、また、映画本編中に出てくる刀剣「一期一振」も御物ですよね。

長谷川 はい。今後映像に収録したい刀剣がありますので、この作品をきっかけに撮影の許諾を取りにいきたいと思っています。ほか、ユニークなご感想では「ATMはここにいます!」という声もいただきました。

――「次回作を出すならまたクラウドファンディングで協力します」ということですね。心強いですね。クラウドファンディングの目的に、映画の全国公開をあげていましたが、そもそも、映画が全国に公開される「条件」のようなものはあるのでしょうか?

長谷川 配給会社の立場からすると全国の映画館で「自分たちの映画を上映してほしい」ですが、全国の映画館にしてみれば「集客のいい映画を上映したい」ですから、いかに映画館に“お客さんの来る映画”と説得できるかです。

 そのような意味では、今回行ったクラウドファンディングは、もちろんそこで出していただいたお金そのものも全国上映のために活用させていただきますが、「クラウドファンディングを行ったら当初の計画の倍の金額が集まった」「大勢の方が映画を見たいと言ってくれている」という事実自体が、全国の映画館に対しプレゼンを行うにあたり、とてもいい後押しになってくれていますね。何しろ、映画館にしてみれば刀剣がテーマの映画なんてはじめてですから。東京、大阪、福岡、名古屋は決まりましたので、より多くの都市で公開を進めて行きたいですね。

――次回作ではどういった分野を撮影したいと思いますか?

長谷川 今回は鍛刀や研磨など、刀剣における鋼の部分をクローズアップしたので、次回は鞘、鍔など拵えの部分も見ていただきたいですね。

(文/石徹白未亜[http://itoshiromia.com/])

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