『よい娘の捕絶頂園』(ごや) 「バブ堕ちる」って造語のインパクトにびっくり! 

 バブ堕ち! ABDL!

 いったいなんのことだろう。数多くの変態嗜好に触れてきたと自負していた筆者も、これは知らなかった。

 というわけで、帯に書かれた「バブ堕ちる」って、いったいどういう意味なのか? それだけ確かめたくて購入した、ごや『よい娘の捕絶頂園』(クロエ出版)。「バブ堕ち」もよくわらないけど「捕絶頂園」ってどう読むんだ……? なんと、これで「ほイクえん」とルビが振ってある。こんなタイトルを付けている時点で、いろいろと業が深そうな作品であることは間違いない。

 さて、ごや氏の初単行本となるこの作品。後書きによれば、作品で扱われている嗜好はABDLというものだそう。ABDLとは、「adult baby diaper lover」。つまり、赤ちゃんなりきり嗜好と、おむつフェチのことだそう。でも、収録作が優れているのは、なりきりのごっこ遊びの範疇を超えた、本気を描いていることである。

 それを如実に示すのが、冒頭に収録された中編作品「バブ堕ちる」。この作品、展開の攻め方が予想の斜め上をいきまくりだ。物語の冒頭、イケメンに告白したちょっとタカピーなお嬢様は、イケメンに彼女の幼なじみのほうが好きだと振られてしまう。

 怒り狂ったお嬢様は学園の不良を使って、親友でもある幼なじみを輪姦させるのである。

 ここまでなら、凡庸なエロマンガ展開なのだが、ここからが作者の本領発揮である。輪姦されたショックで、幼なじみは精神崩壊し、赤ちゃん返りしてしまうのである。自分のことを「ママ」と呼んで甘える姿に、お嬢様は後悔した果てに母性に目覚めるのである。

 そして、この嗜好の持ち主たちが好むであろう、女子校生のオムツ姿や、授乳させながら絶頂といったシーンを、これでもかと描いた果てに、物語はハッピーエンドへと向かう。

 嫉妬で他人の人生狂わしておいて、誰も不幸にならない超絶すぎるハッピーエンド。とても初単行本とは思えない、恐るべきストーリーテーリングである。

 一方で、さすがに初単行本ということもあり、全作品を作者の趣味であるABDLで埋め尽くすことは叶わなかったようだが、ネットで買ったペット=女の子を犬として躾ける過程を描く短編「400円彼女」は、タイトルもスゴいけど、プレイはもっとスゴくてエゲつない。なにせ、雌犬奴隷のトイレの躾だけで10ページも使ってるんだから。

 作者のごや氏は、これまで同人誌で活躍してきたそうだが、どんなものを描いてきたのかとサイトを覗いたら「ロリータ男の娘のおむつ本」なんて、強烈なジャンルの作品が。思わずダウンロード版を購入してしまったのはいうまでもない。

 いやあ、新しい変態嗜好を知るのは、知らない国を旅行するのと同じくらいにワクワクするもんだ。
(文=ピーラー・ホラ)

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