『クレヨンしんちゃん』の“ぶりぶりざえもん”だけじゃない！ 神谷浩史が演じた“動物キャラ”たち

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ムトウユージ公式Twitter（@yuji_ultimate）より。「安心してください、ちゃんと神谷くんがかぶってます」とのこと。

　5月13日と翌週20日放送のアニメ『クレヨンしんちゃん』（テレビ朝日系）で“ぶりぶりざえもん”が16年ぶりにセリフ付きで登場すると話題を集めているが（参照記事）、その声を人気声優の神谷浩史が演じると正式に発表された。

　事務所の先輩でもある故・塩沢兼人さんからバトンを引き継ぐ神谷。単独で外伝アニメも放送されるほどの人気を博す“ぶりぶりざえもん”の声を演じることに「塩沢兼人さんと同じ事務所の後輩として心から幸せを感じています！」「クールでセコくておねいさんが大好きでお金にがめつくて、ブタのくせに人間より人間くさい……僕としては珍しく共感しかないキャラクターなので大切に演じていければと思っています！」と意気込みを見せている。

　そんな“ぶりぶりざえもん”すなわち“豚”を演じる神谷。神谷と言えば、『進撃の巨人』のリヴァイ、『物語』シリーズの阿良々木暦といった人気作のキャラクターでおなじみだが、実は過去にもさまざまな動物キャラを演じているのだ。どれも個性が強いキャラクターなので、紹介していきたい。

【ペンギン パート1】
『よんでますよ、アザゼルさん。』ベルゼブブ

アニメ『よんでますよ、アザゼルさん。』公式サイトより。

　詳細に言うとペンギンではなく、人間界ではペンギンっぽい姿にされている蝿の悪魔。「ウンコを食べるキャラ」でおなじみ。神谷は当初、監督の水島努に「貴族の役」と聞いて出演を承諾したそうだが、フタを開けて「ウンコ食うペンギンの役」と知ったそう。そのやりとりは、アニメ『監獄学園』の制作秘話が描かれたマンガ『アニメ監獄学園を創った男たち』（講談社）でも描かれている。なお、水島監督はベルゼブブが飲む「ウコンマキアート」のウコンの発音を出来る限りウンコに近づけてほしいと神谷にオーダーしていたとか……。

【ペンギン パート2】
『しろくまカフェ』ペンギンさん

アニメ『しろくまカフェ』公式サイトより。

　シロクマくんがマスターを務める「しろくまカフェ」の常連であるペンギン。カフェではシロクマくんのツッコミ役だが、思いを寄せているペン子さんの前ではテンパったあまり結構ハチャメチャな行動を取ったりすることも。ペン子への想いをただ歌った「ぞっこん！ペン子さん」は若干ストーカーソングではあるが、神谷の可愛らしい声を堪能できるのでオススメ。人間の言葉を話す“デフォルメされていない動物”の声は何かと苦労したそうで、インタビューではアフレコ時に「今のは人間ぽいので、動物っぽくしてください」とダメ出しされ、頭を悩ましたと語っている。

【リス】
『BROTHERS CONFLICT』ジュリ

アニメ『BROTHERS CONFLICT』公式サイトより。

　主人公・朝日奈絵麻が飼っている「なぜか人間の言葉がわかるリス」。母がおらず、父も仕事で家を空けがちだった絵麻の理解者であり世話役といったキャラ。絵麻を「ちぃ」と呼び、近づく兄弟たちを一生懸命阻止するジュリ（CV.神谷浩史）は、リスにもかかわらずアニメ放送当時イケメン兄弟をおさえるほどの人気を集めていた。兄弟たちのダンスが好評だったエンディングテーマ「14 to 1」でも、「ごめん 抱きしめたいよ」と歌う兄弟に「ちかよるなー！」と合いの手を入れてて可愛い。

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　神谷が演じたこれらの動物キャラはすべて比較的高めの声。一方で予告に登場した“ぶりぶりざえもん”の声は塩沢さんのように渋めの声だ。

　塩沢さんが亡くなった際、前監督の原恵一や現監督のムトウユージが「ぶりぶりざえもんの声は塩沢さん以外ありえない」という理由で代役が立てられなかった。一部では神谷の起用に複雑な心境を抱くファンもいるようだが、今回ムトウ監督は神谷について「今の時代にぶりぶりざえもんができるのはこの男しかいない。ニヒルな面と卑怯者の面、そのギャップをうまく表現してくれている」とい太鼓判を押している。

　16年ぶりに神谷の声によって復活する“ぶりぶりざえもん”。作中でどんな活躍をしてくれるか、楽しみにしたい。
（文／月島カゴメ）