怠惰な猫に吸血鬼との闘いに巻き込まれて――!? TVアニメ放送直前、『SERVAMP -サーヴァンプ-』レビュー

1605_servamp.jpg『SERVAMP─サーヴァンプ─』公式サイトより。

 怠惰・傲慢・嫉妬・憤怒・強欲・暴食・色欲──この「7つの大罪」をモチーフにした作品は新旧問わず少なくないが、『SERVAMP -サーヴァンプ-』(作:田中ストライク/メディアファクトリー)では、本来存在しないはずの第8の「憂鬱」がカギとなってくる。そしてこの8つの罪を持つのは吸血鬼の真祖(サーヴァンプ)たちが、“サブクラス”と呼ばれる下位吸血鬼を作り、人間界に影響を及ぼし始めるところからこの長い「兄弟戦争」は始まる。

 主人公の城田真昼は、シンプルなことが好きで面倒なことが嫌い。一方で意外と世話好きで、ゆえに結局面倒事を引き受けるハメになってしまう損な役回りなのだが、クラスメイトからの信頼も厚く、友人も多く人望は厚い。そんな真昼はある日猫を拾う。しかしそれは、「怠惰」のサーヴァンプだった! “サーヴァンプ”とは、“サーバント+ヴァンパイア”のことを指す、本作での造語である。真昼はもちろん何も知らずに猫に鈴を与えて「クロ」と名前をつけるが、それが主人(イヴ)としての仮契約だったとは思いもよらない。真昼が学校から帰ると、家にいたのは猫……ではなくかったるそうな1人の男性がカップラーメンをすすっていた。当然「誰……?」である。

 ありがちなハプニングで仮契約を交わしてしまった2人だったが、几帳面で潔癖な真昼と、「怠惰」の真祖だけあってか、とにかく面倒臭がりで「めんどくせー」「向き合えねー」が口癖のダラダラなクロは、当然気が合わない。しかし2人の距離が離れたら「まぁ、なんかなる」らしいので、昼間は猫の姿のクロを連れて歩くことになる真昼だった。

 やがて、学校で「吸血鬼が出る」と噂になっている駅前で、真昼はサブクラスに出会い、友人を救うために、図らずもクロと本契約をすることに。相手のサブクラスは“椿”という吸血鬼に従っているというが、クロはその相手を知らない。知らないのに命を狙われているというのは何故なのだろうか──?

 クロが面倒臭がってサーヴァンプについてほとんど教えてくれない中、真昼は同じ主人である有栖院御園と出会う。彼は「色欲」のスノウリリイの契約者で、チビで貧弱だがプライドだけは高い。しかし真昼のあまりの不甲斐なさに、知っていることを教えてくれる上に、高飛車ながらも協力もしてくれるという。まずは7人の真祖を探し出し、会議を開く必要があると言う御園。徐々に仲間は集まってくるが、全員が協力的なわけではなく、まだ見つかっていない真祖と主人もいる。そんな中に出てくる、いつまでも敵なのか味方なのかわからない“C3”という第三勢力。“椿”を倒すという方向性だけは同じではあったが、そこには何かしら陰謀めいたものを感じるのだが……?

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