ありがとう『たまゆら』、フォーエバー『たまゆら』……6年間の展開に幕を閉じたアニメ『たまゆら』シリーズ完結記念・田坂秀将PDインタビュー!

1605_tamayura01.jpg「行って来ます」

―― その第4部を最初に鑑賞されたときはいかがでしたか?

田坂 まず、画が動いた時点で感無量でした。特に最後の楓が「行って来ます」を言うシーンでは、あの表情を見ることができただけでもここまでやってきて良かったなと感じましたね。

―― 第3部が「続きはどうなるんだろう」と、気になる引きでしたから、より第4章のエンディングは対照的で良かったなと感じました。

田坂ありがとうございます。『たまゆら』は基本1話完結で続けてきていて、ああいう終わり方はあの第3部が初めてだったんです。でも第3部は、やはりラスト前ですから、ラストに向けるエンディングにしたいなと考えたんです。本読みのときからは話し合っていたことでしたが、うまくハマってくれました。

■達者なキャストが揃ったのも、計算どおりだった!?

―― 時間を戻して、『たまゆら』の成り立ちから伺います。1話15分前後のエピソードが、1巻に2話ずつ収録されたOVAが2010年11月から12月にかけて2本、リリースされたところから『たまゆら』はスタートしました。

田坂 松竹と佐藤(順一)監督とは、『ARIA』シリーズや、TVアニメ『うみものがたり~あなたがいてくれたコト~』(09年)でも一緒にお仕事していて、僕自身も『うみものがたり』からご一緒させてもらっていました。その佐藤監督から「『ARIA』のように、見ていて幸せな気持ちになれる作品を作りたい」というお話がありまして。当初は『24×36の風』という仮タイトルのもと、写真を撮る高校生の女の子の物語を作ろう、とスタートしました。当初は広島・竹原市ではなくて、木更津あたりを舞台に考えていたんですけど、その当時からTV用ではなく、短編を重ねていくスタイルを監督は構想されていました。

―― そうやって始まったOVAから、TVシリーズ『hitotose』制作となったのは何故なんでしょうか?

田坂 OVAの結果がしっかり出たからというのもありましたが、OVAだけでは終わらせない、この作品をしっかり続けていきたいという気持ちが監督を含めた皆の中にありました。お客さんからも求めてもらったので、新しい形で続けていこうとなったんです。

―― 最初からTVシリーズありきではなかったんですね。

田坂 あくまで最初は短編で行こうと。よくも悪くもTVの場合は尺が決まっていて、尺にあわせて制作していくという部分があります。OVAの場合は、尺に自由度があって、ストーリーにあわせて制作できますからね。また、当時、ちょうどTwitterが流行りだした頃でしたから、ファンの反応をダイレクトに感じられるようになっていたのが大きいです。僕らが見たいもの作りたいものと、ファンの皆さんが見たいものがシンクロしていた。その部分を追求しようと考えたとき、次のステップとしてTVのフォーマットがちょうどよかった、という感じでしょうか。

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