“大きなお友達”が見ると絶望するけど萌える! “小学生リア充”アニメ『12歳。』レビュー

1604_12sai.jpg『12歳。』公式サイトより。

“豊作”とも言われる今年の「春アニメ」。個人的には手に汗握る展開に加え、「いつまで続くの!?」と少し心配すらしてしまう神作画の『甲鉄城のカバネリ』、『キルラキル』っぽいスピード感が心地いい『宇宙パトロールルル子』あたりがヒット中なのだが、今回“推したい”のは『12歳。~ちっちゃなムネのトキメキ~』。

『12歳。~ちっちゃなムネのトキメキ~』(以下、『12歳。』)は、「ちゃお」(小学館)で連載中の少女マンガが原作で、放送枠は毎週月曜の夜7時30分から(TOKYO MX)と、おそらくは“小さなお友だち”向けに制作されたアニメ。内容は、“オトナでもない、コドモでもない。ビミョウなお年ごろの小学6年生”の恋愛模様が描かれている。

 ニュースなどで最近の小学生は“付き合う”のがブームと聞いて白目をむいた人も多いかもしれないが、この『12歳。』でも第2話終了の時点で2組のカップルが成立するし、これまでか! というレベルで小学生のリア充エピソードのオンパレードが続く。

 2次元にうつつを抜かしていたらいつの間にか20代半ばに突入し、実家に帰省するたびに両親から「いつ結婚するのか」と心配される“ビミョウなお年ごろ”である筆者が『12歳。』を見ると、そりゃ人生というものを見つめなおしたくなるのだが、そんな絶望感を抱いてまで『12歳。』をオススメするのは、絶望の中に垣間見える“萌え”が、なんともまあ素晴らしいからである。

『12歳。』に登場するカップルの1組である綾瀬花日と高尾優斗。人気上昇中の若手声優・斉藤壮馬さんが演じる高尾くんは、「綾瀬花日と付き合うために何度かタイムリープしてんじゃないか」と疑うくらい大人びた男の子(そしてイケボ)。

 そんな高尾くんと付き合うことになった花日ちゃんは、初デートも済ませ、デートでは手をつなぐほどのラブラブっぷり。なにをどうやったらそううまく行くんだとおばさんに教えてほしいくらい順調なのだが、第4話目にちょっとした波乱が。

 花日ちゃんが渡した「プロフ」を高尾くんがなかなか書いてくれないのだ。「プロフ」とは、名前をはじめ趣味や好きなものなどを書く「プロフィール帳」のことで、小学生の時に友達と交換し合った……なんて人も多いのでは。大抵の「プロフ」には「好きなタイプ」や「好きな人」といったちょっとドキドキする項目もあり、クラスのイケイケの女子は気になる男子に渡して書いてもらっていたりしたのだ(と、スクールヒエラルキーの低いところにいた筆者は見ていた)。

 そんなプロフを高尾くんはなぜか書いてくれない。しかも、高尾くんを狙う魔性の女・浜名心愛が渡したプロフは書いたということで、花日ちゃんの心はざわざわ。ちょっと性格が悪い心愛ちゃんに「彼女なのに書いてないなんて、彼女失格」と嫌味を言われるし、後日、「まだ書いてくれないの?」と心配する友達に「無理やり書かせたくないし……」と困った顔をする花日ちゃん。

 筆者の言いたい“萌え”はここにある。散々大人顔負けのリア充ぶりを見せたかと思えば、「プロフ」でここまで悩むという“小学生”感。時折見せる「やっぱり小学生か~!」という描写がたまらなく萌えるのだ。

 ちなみに、この「プロフ」事件、高尾くんの「好きなものも嫌いなものもプロフに書くんじゃなくて、話したいんだけど。隣にいるんだから」(イケボ)というセリフで一発解決。やはり、高尾くんは何回か小6を経験していると思う。

 今回は話題を振れなかったが、もうひとつの蒼井結衣・桧山一翔カップルも、高尾くんとは打って変わってちょっとぶっきらぼうな桧山くんが“小学生”感満載でかわいいのでぜひチェックしてほしい。
(文/月島カゴメ)

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