市長いわく「宇宙規模のイベントを目指す!」『京都国際マンガ・アニメフェア2016』が今年も開催決定

1604_kyomahu.jpg「水瀬いのりinfo」Twitter(@inoriminase)より。

 14日、京都市などが主催する、関西における最大級のマンガ・アニメの見本市『京都国際マンガ・アニメフェア2016(京まふ)』の開催発表記者会見が、東京築地の映像産業振興機構にて開催された。

 このイベントは、京都市が主催し、今回で5回目を迎える。今年は大幅に内容を増強。「関西における最大級のイベント」から「春のAnimeJapan」「秋の京まふ」へと進化しようとしている。

 記者会見で挨拶に立った門川市長は、文化庁の全面移転が決定したことを「悲願であった」と語る。

「150年前に奠都した都の一部が京都に戻ってくる。日本の伝統文化も大事にしていくのと同時に新たな文化であるマンガ・アニメを発信していくためにも、さらに進化させていきたいと考えております」

 今年からは、ブランディングの強化などを含めた事業の強化を実施。その中でも注目すべきは、会場である「みやこメッセ」の向かいにオープンする「ロームシアター京都」なども利用し、イベントを面的に拡大。平安神宮や京都市美術館、京都市動物園などでもイベントを開催。これまでのオタク向け中心のイベントからファミリー向けも取り込み、会場周辺すべてがマンガとアニメに彩られる。

 加えて、京都駅南側にあるイオンモールKYOTOでもイベントを同時開催。これまでも京都国際マンガミュージアムとの連動も行われていたが、それを発展させ京都全体をマンガ・アニメで彩ろうとする構想になっている。さらに、小学生以下とパスポートを提示した外国人は入場無料にしているあたりは、イベント拡充の本気度を感じさせてくれる。

 本年度、応援サポーターとなった、声優の水瀬いのりは、司会から「京都国際マンガミュージアムを知っているか」と聞かれ、まさかの「知らなかった」と発言。それでも、今回の応援サポーターへの就任を機に「京都の魅力を知っていきたい」と夢を語った。

 さらに司会の要望に応え京都市を擬人化したイラストを即興で披露すると、会場は微妙な笑いに包まれた。「すごく癒やされますね」という司会の言葉に、京都人の何かが垣間見えたような気が……。

 発起人である門川市長は2月の市長選で圧勝。今回のイベント強化は、選挙の勝利もあるのかと尋ねたところ、門川市長は「行政の文化事業に参加するのは中高年層が多いが、京まふは2世代ほど若い。それも含めて多くの市民から支持を集めていると思っています」と力強く回答。さらに、イベントを世界から注目されるものにしたいのかという問いには

「できれば、世界的だけではなく宇宙的規模に拡大していきたいと思っています」

 世界から来場者を集めるポテンシャルを持ったイベントであるが、ひとつネックとなるのは宿泊施設の問題。

 近年の観光客の増加によって宿泊施設の不足、高騰の問題から京都も逃れることができていない。そうした中、ほかの地域と同じく民泊も増加中だが、京都ではまだ民泊に対処するための施策が決定していないのである。この点について尋ねたところ、門川市長はものすごく丁寧な解説を始めた。

「実態調査を行ったところ、市内の民泊の数は2,700~2,800程度。今後2~3年で市内には宿泊施設が5,000室程度増加する予定であり、民泊はさほど多いものではない実態も明らかになりました」

 さらには京都市では徹底して“ほんまもん”の追及を目指していていることを挙げて、安かろうではない安全安心を追及したいとも。

 いつもイベント登壇時には和服姿でにこやかなイメージの門川市長だが、この瞬間だけは行政のトップの顔に戻っていた。

 なお、最後に京都市交通局のキャラクター・太秦萌は、いつアニメ化されるのか聞いたところ、また穏やかな表情で「小説にはなったので、どこか、アニメ会社さんがいれば」と、またにこやかに語ったのであった。

 地方イベントからの脱却を図る京まふが、どのように変貌するのか、さらに注目していきたい。
(文=ルポライター/昼間たかし http://t-hiruma.jp/

京都国際マンガ・アニメフェア2016公式サイト
http://kyomaf.jp/

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