『恋と呼ぶには気持ち悪い』強気なJKに、M（？）イケメンエリートが素気無くされるさまがタマらん！

• ツイート
• 

　一方、亮と妹の理緒のエピソードもほのぼのしていて温かい。亮に一花の情報を与えたり、頻繁に自宅に呼んだりしていたが、実は理緒自身も亮との距離が縮まって喜んでいたのだ。以前は年齢が離れていたことなどもあり、思春期には顔も見たくない時期もあったというが、今は一花という共通の話題（？）があることで少し仲良くなれたと言う。この時の理緒の表情は本当に「妹」の顔で、兄妹っていいなぁ、と感じてしまうのだ。番外編の2人の物語もほんわかしているので、ぜひ堪能して欲しい。

　さて、なんだかんだで亮の相手をさせられてしまう一花だったが、相変わらず暴言毒舌で、いきなり恋に落ちてキュンキュンしないあたりが、この『恋と呼ぶには気持ち悪い』の面白さの一因だろう。そしてどうやらMの扉を開いてしまったらしい、亮のデレ具合も必見である。亮の友人・益田も加わり、亮のあらゆるアプローチやラッキーハプニング（理緒仕立てもアリ）も暴走する中、2人の距離は縮まっていくのだろうか？　イケメンに告白されてトントン拍子にうまくいく物語よりもダンゼン面白いので、今後の2人を見守るとともに、一花の暴言や亮の受け取り方の妙を楽しんで読んでもらえると良いと思う。
（文／桜木尚矢）

 
• 前のページ
 
• 1
 
• 2