完結宣言(仮)で話題の『美味しんぼ』――ネットで意外と知られていない“あんな話題”8選

1604_oisinbo01.jpg小学館『美味しんぼ』公式サイトより。

■コラと思っていたら本物だったでござる問題
『美味しんぼ』がネットユーザーを長年悩ませ続けている大きな問題――それは“本編がネタまみれすぎてコラ画像と区別がつかない”という点。前述した「鶏肉で認知症が完治した」のを含め、そのほとんどがコラではなく本物である。

・うつ病の岡星(友人であり、料理研究の最大の協力者)に向かって山岡が「じゃあ死ねよ」と言い放つ

・仲直りのため料理を作ってくれようとした山岡に対し、妻の栗田さんが「じゃ、こうしましょう。用意した料理が、美味しければ許す。まずかったら死刑」と笑顔で話す

・海原雄山が「この中から(最高の牛を)一頭選んでみろ」と山岡に命じながら、自分は「私はあの中から選ばない」と前提条件をひっくり返す

・評判のカレー店に入った雄山が店主に「まず第一にカレーとはなにか?」など、味と無関係な質問を浴びせ続け、勝手に落胆したあげく食べずに去っていく

・実業家の京極さんが、山岡が手を尽くして用意した鮎のテンプラに対し「これに比べると山岡さんの鮎はカスや」と言いきる。雄山の鮎のほうが優れていたとはいえあんまりである

 上記はほんの一例だ。また逆に、“本物と思われがちだがコラだった画像”も数少ないながら存在する。

 第86巻、山岡と栗田さんの子供、つまり孫2人が胸に飛び込んできて、雄山に「じいじい」「ちゅきちゅき」と甘えているシーン。だらしなく雄山の目尻が垂れ下がって満面の笑みを浮かべた画像がネットにアップされているが、これはコラである。

 実際には慣れないスキンシップに困惑しつつ、孫たちを気遣う至高のツンデレぶりを見せつけた。

■山岡と栗田さんのメタ発言
『美味しんぼ』作中で、山岡と栗田さんだけは、自分たちが架空のキャラクターであることを認識している。コマの外へ向かって「読者のみなさん」や「あなたの好きな○○料理は何ですか?」などとメタ的に語りかけるシーンが見られた。

 だが連載が長期化するにつれ作品内のリアルとフィクションが混ざり合っていき、鼻血描写が騒がれた「福島の真実編」では、“架空のキャラクターと実在の人物が同じコマ内で、現実の問題(原発事故)について論じる”という複雑きわまりない状態になった。

 虚構と現実の区別をあいまいにしたまま「被ばくのせいで鼻血が出た」と断定したことが、日本中を巻き込む炎上騒動の一因になったのではないだろうか。
(文/浜田六郎)

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