完結宣言(仮)で話題の『美味しんぼ』――ネットで意外と知られていない“あんな話題”8選

■海原雄山と大原社主の性格は逆だった
 苛烈だが人格者であり最高峰の芸術家、山岡にとっては乗り越えるべき壁である父親・海原雄山。直情的で短慮、トラブルメーカーな東西新聞社の大原社主。まったく対象的な2人のキャラクターだが、連載初期は性格が反対だった。大原社主はどっしり構えて深く物事を見通す大人物。雄山は「わあっはっはっは!」と下品に笑い、何かにつけ山岡を挑発する嫌味な男として描かれていた。

 だが、やがて山岡の強力なライバルとして立ちはだかる必要性からか、雄山はパーフェクト超人に変貌。似たような体格・服装・社会的地位の大原社主はキャラかぶりを防ぐためか、愛すべきダメ人間へと転がり落ちていった。彼らに限らず『美味しんぼ』の登場人物は容姿や性格の変化が激しく、30年以上の歴史をあらためて感じさせられる。

■料理万能説
『美味しんぼ』の世界では特定の料理を食べることで、どんな人間関係も修復され、国の政策が変わり、病気が治癒する。第1巻で認知症の老婆が、昔ながらの方法で育てられた鶏肉を食べただけで全快したシーンはネットでも伝説となっている。

 さらに、第83巻では末期ガンの患者がうまい豚肉をたらふく食べただけで完治したエピソードが登場。もはや完全に医者がいらないレベルにまで進化した。

■独特の味覚表現
『美味しんぼ』の登場人物は、物を食べた人間が特異な表現を用いる場合がある。代表的なのは、ヒラメの刺身を食べた栗田さんの「シャッキリポン」。これがどんな味覚を表すのかいまだに判明していない。ネットではシャッキリポンばかり有名だが、他にも絶妙な食感を表現する「ふうわり」、常用語ではあるが、最近はあまり使用されることのない、エグみを表現したと思われる「えごい」、喉に悪そうな「いがらっぽい」なども、作中では健在だ。

■驚異的なカップル成立スピード
 あまりネットでは話題にされないが、サブキャラの男女が交際・結婚に発展するまでの期間が尋常ではなく短い。週刊連載の1話分(約20ページ)でくっついたカップルは数知れず。恋愛フラグが立ってから挙式までリアル時間で10年以上かけた山岡とは大違いだ。

 ただしスピード恋愛の代償として「旅先で一目惚れした男を探し当ててみれば、相手もこちらに一目惚れしていた」など、ご都合展開になってしまっている場合も多い。

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