まさに日進月歩を地で行く熾烈な開発競争が各所で行なわれているドローン(無人機)――。性能のほうも現在進行形で向上中だが、空を飛ぶのはもちろん、そのまま水の中へも潜っていける“水空”両用の高性能ドローンが登場し、注目を集めている。
■“水空”両用のドローン「Loon Copter」
米ミシガン州のオークランド大学内に設けられた研究室「Embedded Systems Research Laboratory」が最終段階の開発に取り組んでいるドローンが“水空”両用の機体である「Loon Copter」だ。いわゆる普通のクワッドコプターとして空を飛ぶことはもちろん、水面に着水して航行が可能で、さらに潜水行動も可能という“万能選手”である。
2014年に作られた試作機をたたき台に、設計とプログラムを煮詰め、昨年にほぼ現在の機体が完成。そして目下、実用化に向けた最終段階の作業を行なっているということだ。動画を見てもおわかりのように、水中では体勢を90度傾けてプロペラにスクリューの役割を持たせ、比較的高速な潜行が可能になっている点が特徴だ。このLoon Copterはこの2月にドバイで行なわれたドローンのアイディアコンペ「UAE Drones for Good Award」に出場して見事準優勝に輝き、賞金100万ドル(約1億1300万円)を獲得している。
当初の開発目的は、偵察や監視活動など軍事・防衛面での活用が念頭に置かれていたが、開発が進むにつれ、環境モニタリングや水中内の地形観測など様々な用途での活用がいくつも考えられるようになった。開発チームのリーダー、オサマー・ラワシュデー氏は、このLoon Copterで優れた“サメ検知システム”を構築できると「IBTimes」の記事の中で話している。もちろん防水のビデオカメラを取り付ければ空撮はもちろん水中撮影も可能になる。しかも水中撮影を終えた後は、再び空に浮上して拠点に戻ってくることができるのだ。実用化された暁には幅広い分野での活躍が約束されているドローンが、このLoon Copterなのだ。
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