キュートな丸いお尻がこんにちは! 二階堂ふみ主演のエロチックファンタジー『蜜のあわれ』を吸い尽くしたい

2016.03.29

 室生犀星(1889~1962)の幻想小説を実写化した映画『蜜のあわれ』は、主演女優・二階堂ふみのオヤジキラーぶりが存分に発揮された官能ファンタジーだ。二階堂はぷりぷりッとした生尻と思わせぶりな台詞の数々で、『仮面ライダー1号』(公開中)の地獄大使こと大杉漣をメロメロにしてしまう。『マルコヴィッチの穴』(99)ならぬ『大杉漣の穴』があったら入ってみたい! 大杉漣視点で二階堂ふみを接視したい! 男性客にそんな願望さえ抱かせてしまう、110分間にわたる二階堂ふみオンステージとなっている。

 室生犀星が70歳のときに発表した『蜜のあわれ』は、晩年の室生自身がモデルと思われる老作家と彼が飼っている金魚との禁断の情事を両者の会話によって描いた、かなりアブない内容。少女の姿をした金魚は赤井赤子と名乗り、老作家と寝床を共にするほどの仲。老作家は赤子を口の中に入れ、自分の胃の中を泳がせるなどのアブノーマルなプレイを楽しんでいる。幻想文学という名のもとに許されるズーフィリア(獣姦)、異種婚の世界である。この赤子役を演じるのが二階堂ふみ。真っ赤なシースルー衣装を羽織った二階堂の妖艶なお尻ふりふりダンスに、オジさんたちはもう目がクギづけ状態ですよ。

 現在21歳になる二階堂のぴちぴちした魅力を、室生犀星の故郷である北陸ロケによってしっとりとした文芸的な香りを漂わせる官能ロマンに仕立てたのは、パンクかつアナーキーな作風で知られた石井岳龍監督。『ヒミズ』(12)で当時17歳だった二階堂を発掘した園子温監督は、『地獄でなぜ悪い』(13)で永井豪の人気コミック『あばしり一家』のセクシーヒロイン・菊の助そっくりなキャラクター・ミツコを演じさせた。熊切和嘉監督は『私の男』(14)で田舎の女子中学生が大人の女へと変身していく姿を描いた。石井岳龍監督は官能ファンタジーの世界で、二階堂のまた違った魅力を引き出していく。持ち前の度胸と演技力で、名だたる監督たちの期待に応えてみせる二階堂。今回のようなオヤジキラー役は、彼女にとってハマリ役だろう。

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