「表現の自由を守る党」は1万5,000人を突破 第4回「山田太郎のメディアフォーラム」が開催

1603_hyogen.jpg「表現の自由を守る党」公式サイトより。

 果たして夏の参院選の台風の目になるのか。

 3月27日、参議院議員・山田太郎氏が呼びかける「第4回 山田太郎のメディアフォーラム」が開催された。

 この集会は、児童ポルノ法改定やTPPといった問題で「表現の自由」を掲げ、2月に「表現の自由を守る党」を結成した山田氏が呼びかけるもの。

 16時、近隣の東京ビッグサイトで開催されていた「AnimeJapan 2016」への参加を終えた人々は、続々と会場のサンルート有明に登場する。「あなたはやっぱりサポーターだったのか」「きみが仲間なら、これからは……」と早くも来場者同士の歓談に花が咲く。そして、16時30分、山田氏が壇上に姿を現すと会場の熱気は一段と高まった。

 この日の最初のテーマは、国連女子差別撤廃委員会や、人権理事会による日本のマンガ・アニメを規制しかねない勧告等の報告だ。

 近年、国連人権委員会の勧告に「仮想イメージや表現を、主に性的な目的のために、製造、頒布、提供、販売、アクセス、閲覧、所持することを犯罪化する」ことが含まれたのをはじめとして、新たな「外圧」による表現規制の恐れが高まっている。

 これに対して山田氏が、国会答弁で岩城法相から「人権侵害とは特定の人の人権が具体的に侵害する行為を意味するもの」など、国連の勧告に疑問を呈する言葉を引き出したことを報告すると、会場はさらに熱気に包まれた。

 この日はTPP、警察権力によるAppleへのiPhoneの解除要求をめぐる問題、児童ポルノ法違反の事件で、警視庁愛宕署が報道機関に対して、フィギュアをあたかも関連するものであるかのように公開した事件なども報告。

 これに対して、山田氏は河野大臣から「絵的に面白いから押収して並べてマスコミに見せようなんてことは、許されることではございません」という答弁を勝ち取ったことを報告。山田氏は「警察とは戦っているつもりはない。変な方向にいかないように話し合っている」としながらも、警察当局が戦々恐々とする事態になっていることも、表明したのである。

 次々となされた報告で、高まる会場の熱気が最高潮に達したのは「表現の自由を守る党」のHPヘッダー・バナーの報告だ。「表現の自由を守る党」はサポーター数はすでに1万5,000人を突破。山田氏は「まだ少ないといっていてもしようがないので、次は2万人の壁を目指してジワジワと登っていきたい」と語る。さらに、大きな問題として人員が不足している点についても話した。

「人出はまったく足りていない。ボランタリーベースではあるが、もっと大勢の人に手伝ってもらいたい」

 さらには、国会内にも「表向きは明らかにしないが、政権与党にも表現の自由を守る立場に立つ議員は増えている」と語った。

 なお、HPヘッダー・バナー選考発表の報告では、会場内は拍手に湧いた。

 質疑応答では「参院選に勝てるのか?」という厳しい質問も飛び、これからの「表現の自由」をめぐる問題の困難さもリアルとなり、来場者は決意を新たにして会場を後にしていった。
(文=ルポライター/昼間たかし http://t-hiruma.jp/

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