【ヅカヲタ女医の「アモーレ!宝塚ソング」第8回】

早霧せいなさま、咲妃みゆさま、望海風斗さまが歌う「エル・アモール」に “流血”をも辞さない情熱的な愛を学ぶ

1603_kanashimi1.jpg2015年11月~12月に上演された『哀しみのコルドバ』雪組全国ツアーのポスター

――宝塚ヲタの女医、wojo(ヲジョ)が宝塚の名曲を皆様にご紹介! ヅカヲタ女医の「アモーレ!宝塚ソング」!!

【第8回】
ミュージカル『哀しみのコルドバ』より「エル・アモール」

1985年、当時の星組によって初めて演じられた、柴田侑宏の脚本によるミュージカル作品『哀しみのコルドバ』の中で歌われる1曲。同作は、19世紀末のスペイン、マドリードを舞台に描かれる、花形闘牛士とその初恋相手を中心とした恋愛物語。初演時には、闘牛士エリオを峰さを理が、その初恋相手エバを湖条れいかが演じた。

 宝塚ファンの女医、wojoです。異動の時期である年度末を迎えた今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。歓送迎会の二次会で定番のひとつといえばカラオケ。wojoは最近、カラオケにおける“得意技”発見いたしました。それは、宝塚ソングのデュエット曲を歌う際に、男役と娘役の両方を一人二役で歌うこと。これまでもなんとなく普通にやってはいたのですが、最近は完全になりきって、男役・娘役の声色の使い分けも行うようにしているためか、「すごい!」「特技にしたほうがいい!」などと言われ始め、結構好評を得ているのです。

 そんなわけで、数々の珠玉の名曲を生んできた宝塚のデュエット曲。その中でもwojoが好んで歌わせていただく曲に、「エル・アモール」があります。その意味は、スペイン語で「愛」でしょうか。私がこの曲を初めて耳にしたのは、宝塚の過去の名曲をジャズアレンジしたCD『JAZZ ON TIME Vol.2-TAKARAZUKA-』を聴いていた時。現在は退団されている扇めぐむさま(2012年退団)、春花きららさま(2014年退団)のお2人が、歌い上げておられました。

 曲は、歌謡曲のようなゆったりとした雰囲気から始まります。

 エル・アモール 時には命
 涙 待ちこがれた 季節のように エル・アモール
 エル・アモール 時にはおそれ 涙 午後の木陰の
 憂いのように エル・アモール

 曲は途中から三拍子になり、雰囲気はがらりと変わります。歌われている恋の不安定さを暗示するかのように……。男役・女役の旋律は、一歩間違えば不協和音になりかねない絶妙なハーモニーを奏でます。

 どれも恋 二度とない そして恋 今一度
 かまわない あなたならそむかれて ひとりでも
 迷わない あなたなら 会えなくて 血が滲む
 今は恋 あなたなら エル・アモール

「会えなくて 血が滲む」って……。どれだけ命がけの恋なのでしょう! 怪我でもするの? それとも血が出るほどに心が絞られるような辛さなの?……と、普段の生活では感じたことがない深く生臭い愛に、激しく動揺させられます。
 

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