劇場版『ドラえもん』大ヒットの裏で思い出される“ヨン様コスプレ”の黒歴史とは?

1603_doraeiga.jpg映画『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』公式サイトより。

 映画『ドラえもん 新・のび太の日本誕生』が公開中だ。本作は劇場版ドラえもん』の10周年企画として、藤子・F・不二雄が製作総指揮を務め、原作者の思い入れの強い一作としても知られる『ドラえもん のび太の日本誕生』(1989年)のリメイク版となる。27年ぶりのリメイクとなった、新旧のファンから好評を博しているようだ。

 さて、アニメ『ドラえもん』は、昨年度で声優交代から10年目を迎えた。名作のリメイクが大ヒットとなっていることから、新しいドラえもん像の定着も進みつつあるのだろう。

 だが、アニメのリニューアルはすべてが順風満帆であったわけではない。新しい『ドラえもん』には“黒歴史”も存在したのだ。

「声優交代後の2006年から07年にかけて行われた“テコ入れ”ですね。売れっ子放送作家の安達元一氏がスタッフに加わり、さまざまな改革が行われました。しかし『作品の世界観を損ねる』として、ファンからは批判が殺到したことで知られています」(アニメライター)

 主な変化は、タイトルにアオリ文句のような長いサブタイトル、キャッチがつけられる。のび太が“ヨン様コスプレ”をするなど時事ネタを取り入れる。タレントの千秋をドラミ役の声優に起用し、その様子をドキュメンタリーとして公開、といったものである。

「実際に数字は向上したものの、その場限りの“視聴率至上主義”の姿勢に批判が生じました。安達氏のブログにも批判コメントが殺到し、炎上状態となりました。その後、安達氏はひっそりと『ドラえもん』のスタッフを降りています」(同)

 放送当時に用いられていた、長いサブタイトルは、DVDにも再放送では使われておらず“なかったこと”にされている。『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が永遠のマンネリズムとともに30年以上にわたって続いたように、国民的アニメである『ドラえもん』においても“変わらなさ”が魅力の一つとなるのだろう。
(文=平田宏利)

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