スペインの新星、カルロス・ベルムトがメガホンをとった映画『マジカル・ガール』(3月12日より公開)が、日本でも注目を集めている。なんでも、作中に『美少女戦士セーラームーン』や『魔法少女まどか☆マギカ』のテイストが散りばめられているというのだ。
白血病で余命わずかの少女・アリシアは、日本のアニメ『魔法少女ユキコ』の大ファンで、ユキコのコスプレをし、踊ることを夢見ていた。娘の願いを叶えるべく、失業中の父・ルイスは、高額な『魔法少女ユキコ』のコスチュームを手に入れることを決意するのだが、それをきっかけに登場人物たちの運命の歯車が狂い始め、悲劇的な結末へと向かう……という作品。
イラストレーター、マンガ家としても活動しているカルロス・ベルムト監督は、大の日本のアニメ&マンガ好き。2012年には大ファンである鳥山明の『ドラゴンボール』(集英社)にオマージュを捧げたコミック『Cosmic Dragon』を出版するほどだ。
そんなカルロス監督が手掛ける『マジカル・ガール』には、架空の日本アニメ『魔法少女ユキコ』はじめ、作中に長山洋子のデビュー曲「春はSA・RA・SA・RA」を起用、江戸川乱歩の『黒蜥蜴』のオマージュ要素もあるなど、日本のテイストが数多く散りばめられている。
やはり注目したいのは、日本の萌え系アニメ風に描かれている『魔法少女ユキコ』だろう。日本の各誌インタビューに対しカルロス監督は、『魔法少女ユキコ』のコスチュームやステッキは『美少女戦士セーラームーン』から影響を受けていると明かしている。また、『魔法少女ユキコ』が物語において、悲劇を招く要因となってしまうことについては、なんと『魔法少女まどか☆マギカ』のダークな部分からインスピレーションを受けたのだとか。
映画サイト「シネマトゥデイ」のインタビューでは(外部参照)、願いを叶えた代償として魔女と戦う運命に立たされる魔法少女たちを描く『まどマギ』を引き合いに、「無垢な女の子の願い事が知らず知らずのうちに人を不幸にしてしまうという根底はそれと似ているかもしれない」と語っていたカルロス監督。
これに、「観に行かねば(使命感)」「まどマギの影響力凄すぎ」「虚淵玄すごい」と、『マジカル・ガール』に日本のアニメファンも反応。「監督センス溢れすぎ」「鬱映画臭すごい」と期待する声が続々と上がっている状態だ。
『魔法少女まどか☆マギカ』もそうだったように、インスピレーションを受ける『マジカル・ガール』もやはりダークな部分が色濃いようで、『メタルギア』シリーズで知られる小島秀夫は本作について「“魔法少女(マジカル・ガール)”というタイトルに騙されるな」と推薦コメントを残している。すでに2014年サン・セバスチャン国際映画祭グランプリと監督賞をダブル受賞するなど、さまざな映画賞で評価されている『マジカル・ガール』だが、日本のアニメファンの評価も楽しみにしたいものだ。
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