Sexy Zone・中島健人主演『黒崎くんの~』 ファン以外に“退屈な90分”を味あわせながらも首位スタート!!【週末映画興行成績】

2016.03.01

『黒崎くんの言いなりになんてならない』公式サイトより。

 2月27日~2月28日分の週末映画興行成績(興行通信社)が発表されたので、今週もオタク目線でお届け。

 2月第1週よりワンツーを決めていた『オデッセイ』&『信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)』を引きずり下ろし、初登場1位に輝いたのは『黒崎くんの言いなりになんてならない』。Sexy Zone・中島健人を主演に迎え、「別冊フレンド」(講談社)で連載中のマキノ氏の同名少女マンガを実写化した同作が、オープニング2日間で動員約15万7,700人、興収約1億9,000万円をあげた。

 親の転勤で寮に入ることになった女子高生・赤羽由宇が、女子に大人気の“白王子”こと白河タクミと、周囲に恐れられる超ドSの“黒悪魔”こと黒崎晴人の間で揺れ動く『黒崎くんの言いなりになんてならない』。中島が黒崎を演じるほか、白河を『天装戦隊ゴセイジャー』(テレビ朝日系)のアラタ/ゴセイレッドで脚光を浴びた千葉雄大、ヒロイン・由宇を中島哲也監督作品『渇き。』の演技が評価された小松菜奈が演じている。なお昨年末、映画の前日譚が、同様のキャストでSPドラマ(日本テレビ系)として放送された。

 無論、映画館に足を運ぶのは女子中心。観に行った男性からは「ポップコーン女子ばかり。場違い感」などといった声が上がっており、「行きたいけど、男ひとりはきつい」という声も聞こえている。では、観た女子の反応はというと、「ラブコメとしてはかなりコメディ色強め。中島健人さんの面白さがわかるひとは観るべき」「わたしは千葉くんの大ファン。中島健人くんファンの友だちと観に行って『キャーキャー』言ってました。もうほんとにエロキュンなシーンばっかりでした」「マンガ原作のけんとっとの映画。それだけの期待度で充分楽しめる」などの声もあれば、「中身のないコントを観ている気分だった」「ストーリーに中身がない。退屈な90分」「壁ドン映画。大嫌い」といった声も。キャストに魅力を感じるか否かで感想が違うようだ。

『黒崎くんの言いなりになんてならない』の登場で順位を下げたものの、『オデッセイ』は2位、『信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)』3位と、2作は依然として好調を維持。『オデッセイ』の累計興収は27億円を突破し、『信長協奏曲』も間もなく累計興収が40億円に達するという。これはすごい。

 続いて初登場4位にランクインしたのは、オープニング2日間で動員約6万600人、興収約1億円をあげた『ザ・ブリザード』。真冬の大西洋で実際に起きた大型タンカーの遭難事故の救出劇を、「第80回 アカデミー賞」脚本賞にもノミネートされた『ラースと、その彼女』のクレイグ・ガレスピーが映画化した作品だ。“新生ジャック・ライアン”のクリス・パイン、ベン・アフレックの弟であるケイシー・アフレック、『ハルク』のエリック・バナらが、『8Mile』や『ザ・ファイター』などで知られるスコット・シルヴァーの骨太な脚本を彩る。

 5位『Born in the EXILE 三代目J Soul Brothersの奇跡』、6位『X-ミッション』と続き、7位は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』。現地時間28日に「第88回 アカデミー賞」各賞が発表されたが、『フォースの覚醒』は音響編集賞、録音賞、編集賞、作曲賞の4部門にノミネートされていながら、ほとんど『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に譲り、無冠で終えてしまった。ちなみに、授賞式のステージにはR2-D2、C-3PO、BB-8の3ドロイドが登場したという。

 トップ10からなかなか“さらば”しない奮闘ぶりを見せる『さらば あぶない刑事』の後ろに位置づけ、初登場9位にランクインをしたのは、2日間で動員約3万5,100人、興収約4,700万円をあげた『ヘイトフル・エイト』。

 クエンティン・タランティーノの長編第8作目でありながら9位とは寂しい気がするが、「今回はブラピやディカプリオといったスターが出てないし、こんなもん」と、ファンは気にする素振りを見せていない。筆者も公開初日の朝に足を運んだが、お客さんは50%ほど。その90%が、30代以上のおじさんという感じだった。確かにサミュエル・L・ジャクソン、カート・ラッセル、マイケル・マドセン、ティム・ロスといった味しかない俳優が出演する、密室西部劇を好んで観に行く人が少ないのは納得。物語も「第88回 アカデミー賞」作曲賞に輝いたエンニオ・モリコーネの音楽も最高でしたけどね。ミステリー要素があるため、内容には触れないが、これから観に行く人はジョン・カーペンター監督作品『遊星からの物体X』だけは、事前に鑑賞しておくことをおすすめする。

 前週8位だった『ガールズ&パンツァー 劇場版』が、4DX上映&新規劇場の公開も手伝い、15週を迎えながら今週も10位にランクイン。2月22日までに、累計興収12億を突破したと報じられていたが、どこまで快進撃を続けるか。『ヘイトフル・エイト』鑑賞の際も、朝一の段階で全回満席となっていたし、まだまだ伸びる可能性大。

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