【TAAF2016】怖すぎる…日本動画協会が“自宅凸”の大暴走! 5,000万円出資の東京都は当事者意識ナシ

1602_TAAF2016.jpg「東京アニメアワードフェスティバル2016」公式サイトより。

 混迷を極める3月18日から21日まで東京・TOHOシネマズ日本橋で開催が予定されている「東京アニメアワードフェスティバル2016」(以下、「TAAF2016」)。このイベントの共催に名を連ね、運営費の大半を出資する東京都の問題意識の希薄さが浮き彫りになっている。

 2月25日、東京都議会の一般質問に登壇した、あさの克彦都議(民主党)がこの問題を取り上げ、多数の応募作品が審査対象から漏れていることを指摘。「審査どころか参加すらさせてもらえないのは、信用失墜。費用の半分以上を出資する東京都の信用も失われる。主催者と共に真摯な対応をしなくてはならないのではないか」と問うた。

 ところが、これに答えた山本隆・産業労働局長は「現在、都は実行委員会等と協力して準備を進めている。今後もアニメの産業振興に結びつけていきます」とするのみで、応募作品をめぐる問題には一切答えなかった。

 取材班は、翌26日に行われた都知事定例記者会見に出席し、舛添要一東京都知事に改めて、この件を尋ねた。それに対する舛添都知事の答えは、こうだ。

「いろいろなそういう問題を聞いていますので、これはきちんと精査をして、必要な手を打てということを言っておりますので、産業労働局に細かく聞いていただきたいと思っております」

 さらに、先に報じたように産業労働局が「日本動画協会から、うまくやっていると聞いている」と繰り返すばかりか、取材に応じない旨を問うたところ、こう答えた。

「予定通り開催するということは私のところにきていますので、予定通りなら問題ないだろうと私も思っていますけれども、必要な限りで、いろいろな関係者がいるので、言いにくいこともあるのだろうと思いますが、必要な限りでお答えするように言っときますから、またもう一度取材をしてください」

 ならばと、記者会見終了後に取材班は産業労働局観光部振興課を訪ね、電話取材の際に「今夜改めて電話する」とウソをついたまま逃げている若林和彦課長との面会を求めた。

 ところが応対した職員は、留守にしていると繰り返すばかり。そこで、「ならば戻るまでここで待っている」と述べたところ、若林課長の携帯に電話で連絡を取り始めた。こちらは、戻ってくるまで、いつまでも待つつもりであったが、応対した職員が「16時までに必ず電話するといっているので……」というので、一旦引き上げた。

 16時前に取材班に電話してきた若林課長は、取材に応じるとはいうものの「どういったことを取材したいのでしょう?」という。そのため、日本動画協会が記事の執筆者と編集部に対して合計7,200万円を要求していることを知っているのかと尋ねたところ、これまた呆れる回答を。

「日本動画協会のホームページは見ていますが、何か、訴えるとかなんとか……お尋ねの件はそれですか?」

 取材班は、内容については取材当日に知らせることを告げて、一旦電話を切った。

 こうした一連の出来事からは、東京都がイベントが開催されればよいとばかりに、まったく問題意識がないことが感じられる。

 一方で、ホームページで曖昧な説明を発表し続ける日本動画協会の迷走も止まらない。

 日本動画協会は、公式サイトに「解任した」と主張するフェスティバルディレクターの江口美都絵氏に対して、刑事告訴・民事裁判を行うことを表明している。そうした中、23日には、日本動画協会の関係者と思しき人物が江口氏の留守中に自宅を訪問。応対した家族に「江口は、ここに住んでいるのか?」と、よくわからない質問をして去って行ったという。

 迷走の上に迷走を重ねるTAAF2016。すでに発表されている、アニメ業界に功績の会った人物を讃えるアニメ功労部門にも影響が及ぶことは避けられないだろう。この責任を、日本動画協会や東京都はどう考えているのか。引き続き取材を継続している。
(取材・文=特別取材班)

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本当にいい作品が、騒動で埋もれてしまわないことを祈るのみ。

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