BLアニメ映画『同級生』、全国30スクリーンながらランクイン!!　4DX上映が始まった『ガルパン』は!?【週末映画興行成績】

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アニメ『同級生』オフィシャルサイトより。

　2月20日～2月21日分の週末映画興行成績（興行通信社）が発表されたので、今週もオタク目線でお届け。

　1位＆2位は前週と変わらず『オデッセイ』＆『信長協奏曲（ノブナガコンツェルト）』。前者が週末2日間で動員約19万1,000人、興収約2億8,500万円を記録して3週連続1位。『信長』は動員約15万6,100人、興収約2億100万円をあげて2位となった。『信長協奏曲』に関しては最終興収40億円超えが確実とのこと。

　初登場3位は全国538スクリーンで公開され、動員約10万7,100人、興収約1億4,400万円をあげた『X-ミッション』。パトリック・スウェイジ＆キアヌ・リーブス主演アクション映画『ハートブルー』のリメイク作品で、『タイタンの逆襲』のエドガー・ラミレスや、『スパイ・レジェンド』のルーク・ブレイシーらが出演している。同作の魅力は、観た人から「アクションシーン格好いい」「手に汗握った」といった声が上がる、トップアスリートたちよる生身のスタント。しかし、「話がダサすぎて、緊張感ゼロ」「アスリートのプロモみたい」など、アクションを褒めつつ、中身のなさを指摘する声も見られる。やはりアクション映画も物語ありき。

　4位、5位、6位は『X-ミッション』がランクインしたことで、仲良く1ランクずつ下げた『さらば あぶない刑事』『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』『Born in the EXILE 三代目J Soul Brothersの奇跡』。続編『エピソード8（仮）』の撮影が始まった『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』は、累計動員700万人、興収110億円を突破し、実写洋画作品としてはティム・バートン監督作品『アリス・イン・ワンダーランド』（118億円）に迫る勢い。記録更新に期待がかかるが、『アリス・イン・ワンダーランド』がそこまでヒットしていたことに今さら驚く。

　7位は動員約4万8,500人、興収約6,500万円を記録した初登場の『SHERLOCK シャーロック／忌まわしき花嫁』。こちらはガイ・リッチーの『シャーロック・ホームズ』シリーズではなく、ベネディクト・カンバーバッチ主演の英BBCドラマ『SHERLOCK シャーロック』の特別編にあたる。およそ5万人の人がTVドラマを観た上で劇場に足を運んでいるのだとしたらすごいが、中にはガイ・リッチーの作品と勘違いして観に行った人もいそう。

　そして20日より4DX上映が開始された『ガールズ＆パンツァー 劇場版』が、前週24位から大きくアップし、8位にランクイン！　公開14週目にして週末2日間で動員約3万100人、興収約6,000万円をあげることに成功した。気になる4DXの感想だが、「戦車のシーンは尻の下がずっと揺れてたが、『ちょうちょ』のとこだけピタリと止まって笑いそうになった」「思わず顔がニヤけてしまうくらい楽しかった。ローズヒップさんのクルセイダーに合わせた座席の動きが爽快で、さらにファンになったわ」など、『ガルパン』おじさんからも好評。ただ、「揺れて揺れて揺れまくりすぎて、内容がまるで頭に入ってこなかった。先に通常版を鑑賞すべきだった」との声もあるので、一般映画館で鑑賞してから4DXに「パンツァー フォー」!!

　全国30スクリーンと小規模の展開ながら、初登場9位に位置づけたのは、中村明日美子氏の同名マンガをA-1 Picturesが制作したアニメ映画『同級生』だ。監督は『輪るピングドラム』に携わり、同作が初監督監督となった中村章子氏、キャラクターデザインは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Q』の作画監督で知られる林明美氏。高校入試で全教科満点を獲った秀才・佐条利人と、バンド活動で女子からも人気が高い草壁光というふたりの男子高校生が、歌を通じて惹かれ合う様子が繊細に描かれる。

「正直、BLは苦手なジャンルで、どうしようかと迷ったけど、終わった後『観て良かった』と感じた」「上映時間は60分と短いものの、中身が区切られていて『本当に60分しか経っていないのか？』と疑問に思うほど充実していた」「帰宅してから読み返したが、制作陣は原作者の意図をとても尊重してすり合わせたのだとわかった」など、評価も高い。ギタリスト・押尾コータローが担当した音楽にも注目。

　公開10週目を迎えた『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン！』が10位で終えた、週末映画興行成績。今週末は、『ザ・ブリザード』『珍遊記』『黒崎くんの言いなりになんてならない』といった注目作に加え、クエンティン・タランティーノ監督の長編第8作『ヘイトフル・エイト』の公開も控えているだけに、次回のTOP10は大混戦の予感。『ガルパン』や『妖怪』がどこまで粘れるか。