「ここまで中身のない作品は久しぶり」 三代目JSB映画、5位にランクインも『情熱大陸』で充分!?【週末映画興行成績】

2016.02.16

YouTube『ドキュメンタリー映画「Born in the EXILE」特報』より。

 2月13日~2月14日分の週末映画興行成績(興行通信社)が発表されたので、今週もオタク目線でお届け。

 バレンタインということで映画デートをした羨ましい男女も多かったであろう、13日・14日の映画興収。本来であれば、恋愛映画が上位に食い込むところなのかもしれないが、ここ1カ月程度遡っても、全国で大規模に上映している恋愛映画は見られず、ランキングも先週とほぼ同じに終えてしまった。

 まず、1位~4位は先週から変動なし。1位から順に、週末2日間で動員約27万7,400人、興収約4億700万円、累計動員100万人、興収16億円を突破したリドリー・スコット最新作『オデッセイ』。動員約22万1,800人、興収約2億8,300万円、累計興収32億円に達した『信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)』。累計興収10億円突破の『さらば あぶない刑事』。そして、公開9週目を迎えた『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』と続いた。

 現地時間15日、17年12月全米公開予定の『スター・ウォーズ/エピソード8(仮題)』の撮影がスタートしたと発表。同時に新キャスト3人の情報も解禁された。その3人とは、映画界で唯一無二の光を放ちながら、現在はコーヒー焙煎者として精を出している鬼才、デヴィッド・リンチの作品に多く出演するローラ・ダーン、新人のケリー・マリー・トラン、さらに登場するだけでワクワクさせるベニチオ・デル・トロ。

 3人がどういった配役になるのか不明だが、知名度という面において、役者に弱さを感じさせる『スター・ウォーズ』に投じられたデル・トロがどう輝くのか続報が待たれる。極悪な役でもいいし、めちゃ強いジェダイ役でもいいし、楽しみしかない。ちなみに監督/脚本は、タイムマシンで送られてきた人物を消すことを生業とする凄腕の殺し屋・ジョーを主人公にした『LOOPER/ルーパー』で高い評価を得たライアン・ジョンソン。同作もSFアクションであるだけに、『エピソード8』でもやらかしてくれるかもしれない。『スター・ウォーズ』の重圧に負けず、思い切り自分の色を出してほしい。

 さて、映画興行成績に話を戻して、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に続き、5位に位置づけたのは、今週唯一の初登場作品『Born in the EXILE 三代目J Soul Brothersの奇跡』。150スクリーンとほかに比べると少ない公開規模だが、ザイル人気により動員約7万6,000人、興収約1億100万円を叩き出すことに成功した。同作は、14年10月から三代目J Soul Brothersに密着したドキュメンタリー作品で、15年に行われた初の単独ドームツアー「三代目J Soul Brothers LIVE TOUR 2015“BLUE PLANET”」の舞台裏をメインに映し出されている。

 裏の顔が見られるとあれば、ファンとしては嬉しい限りだろう。しかし、観てきた人の反応は「ここまで中身のない作品は久しぶり」「DVDで良かったと思う」「ファンなら見たことあるような映像の繋ぎ合わせで、目新しい情報や発見がない」など、どれも芳しくない。「『情熱大陸』で充分」といった声も見られたが、『情熱大陸』(毎日放送・TBS系)の演出や、EXILEのミュージックビデオなどを手掛けてきた保母浩章氏が監督を務めている点が、新鮮味を生み出せなかった原因なのかもしれない。

 6位以降も、先週と代わり映えせず、『残穢【ざんえ】 -住んではいけない部屋-』『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』『ブラック・スキャンダル』『パディントン』『手裏剣戦隊ニンニンジャー VS トッキュウジャー THE MOVIE 忍者・イン・ワンダーランド』となった。

 ランクインが予想された『スティーブ・ジョブズ』は全国52スクリーンと少なく、残念ながら初登場13位で終えている。今週末も目立った作品が公開されないため、上位作品のキープがもうしばらく続きそうだ。

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