急速に進歩を遂げた3Dグラフィックス技術で、ゲーム世界の“住人”も今や実写に近い存在感を持ちはじめている。モデルとなっている実在の人物を、ビジュアル面でもありありと再現できるようになったといえるが、これがまた別の問題を引き起こしているようだ。先日はアンゴラ反政府軍のリーダーの家族が亡き父親が不名誉なかたちでゲームに登場しているとしてゲーム会社を訴えたのだ。
■家族「父親が“野蛮な”リーダーとして描かれている」
2002年に一応の収束を見せたものの、30年以上の長きにわたって続いたアフリカ・アンゴラ内戦――。その反政府側・アンゴラ全面独立民族同盟(UNITA)の創始者で元リーダーの故ジョナス・サヴィンビ氏の家族が、人気のFPSシリーズ『コール オブ デューティ ブラックオプス2』に同氏のキャラクターが登場し、“野蛮人”のように描かれているとして同作を制作販売しているアクティビジョン・ブリザードを訴えている。フランス・パリに住む故ジョナス・サヴィンビ氏の3人の子息が、アクティビジョン・ブリザードのフランス支社をナンテールの裁判所に提訴したのだ。
ゲーム内に登場するサヴィンビ氏は圧政を敷いていたアンゴラ解放人民運動(MPLA)に立ち向かう反乱軍のリーダーとして描かれている。顔や体格、軍服や星印の飾りがついたベレー帽まで忠実に再現されており、実在した同氏をモデルにしていることは周知の前提である。
家族はゲーム内のサヴィンビ氏が“野蛮な”リーダーとして描かれていると主張しているのだが、アクティビジョン・ブリザード側はこれに反論。「どちらかといえば好ましいキャラクター」として登場していると述べている。ゲーム内での人物設定でも、サヴィンビ氏は主人公・メイソンたちの味方側の勢力として登場しているからだ。はたして判決はどちらに軍配があがるのだろうか。
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