「ディスられて喜ぶ埼玉の哀しき県民性」埼玉ディスり漫画『翔んで埼玉』に埼玉の各市長が応援コメント!?

1602_saitama.jpg『「翔んで埼玉」に埼玉県の各市長から応援の声続々!』リリースより。

『パタリロ!』の作者である魔夜峰央氏が描いた、半端ない埼玉ディスりマンガ『翔んで埼玉』の発行部数が30万部を突破!『翔んで埼玉』は、1986年に刊行された「やおい君の日常的でない生活」に収録されていた作品。これが去年11月2日に放送された『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)で紹介されると、放送直後からヤバいと話題になり、当サイトでも取りあげたほど(その時の記事はコチラ)。同年12月24日に約30年ぶりに復刊され、異例の大ヒットを記録した。

 この大ヒットを受け、宝島社が埼玉県の各市長にコメントの協力を依頼したところ、「所沢市」「行田市」「飯能市」の各市長が魔夜峰央氏への激励コメントを発表した。

『パタリロ!』の作者が、こんな本も出されていたとはついぞ知りませんでした。埼玉のそして所沢の宣伝をしていただき、苦笑しながら感謝しています。魔夜峰央先生は所沢にお住まいだったとのことで、とてもうれしく思います。この漫画がどんどん宣伝され、日本中に広まればさらにうれしいです。感想を、というので家に本を持ち帰ったところ「お父さんも買ったの?」と娘に言われました。既に買って読んでいたのだ…。ええいっ、こうなれば麗・麻美の活躍とブームが本市に吉と出ることを願いたい。―所沢市長 藤本正人氏


『翔んで埼玉』は、良い意味で読者の想像を裏切る展開で、大変楽しく読ませていただきました。約30年を経て、今の埼玉であればどのように描かれ、どのような結末を迎えるのか、続編があれば読んでみたいと思います。埼玉県は災害が少なく暮らしやすい土地柄もあって、おおらかな人が多いと言われていますが、この勢いにのって、全国各地に埼玉の魅力をどんどんPRしていきたいですね。機会がありましたら、「埼玉県名発祥の地」行田市にもぜひお越しください。―行田市長 工藤正司氏


『翔んで埼玉』により、さまざまなところで埼玉県が話題になっているとのことで、魔夜峰央先生とこの作品の人気の高さを感じるところです。本市内の書店でも大きく取り上げられており、大変注目されていることがうかがえます。今後は埼玉県のみならず、わがまち飯能市もぜひ取り上げていただきたいと思います。―飯能市長 大久保勝氏


 これに対しネットでは、「こういう市長嫌いじゃないぜ」「応援しちゃうのかよ(笑)」「ディスられて喜ぶ埼玉の哀しき県民性」などの声が上がった。さらに飯能市長が「飯能市も取り上げてほしい」とコメントしたことに反応し「飯能市は『ヤマノススメ』があるじゃないか」「お前はヤマノススメに感謝しろよ」と言う声も少なくない。

『ヤマノススメ』(アース・スターエンタテインメント)とは、2011年より連載が開始され、現在も連載中の女子高生登山漫画。イラストレーターしろが描いたこの“女の子だけのゆるふわアウトドア”漫画は、2013、14年と二度もアニメ化されたほどの人気作であり、物語の舞台は埼玉県の飯能市。そのため、市では2013年度から市の認知度やイメージアップの戦略として「アニメを活用した地域振興」を始めていて、アニメキャストを招いたトークショー、『ヤマノススメ』ポストカードをエサにスタンプラリー、作中で登場した市内各所をまとめた「飯能市舞台探訪マップ」を作成するなど、さまざまなイベントを行っている。

 近年は、マンガやアニメの舞台となった地を作品のファンが訪れることが多く、自治体がその作品人気にあやかり、イベント開催や商品を発売する地域復興「萌えおこし」が各所で行われてきた。では埼玉もそれに続こう! と言いたいところだが「萌えおこし」は基本的に萌え系の美少女、美男子キャラを前面に押し出したもので、「翔んで埼玉」にそんなキャラがいるのか、と言われると……である。

『翔んで埼玉』の大ヒットにより、おそらく埼玉に経済的効果は無いと思うが、ネットでネタにされるという意味のPRでは、大きな影響を生み出しているかもしれない。

コメントは発表していないけど、秩父の『あの花』、鷲宮町の『らき☆すた』もある。かなりアニメで町おこしが成功しているほうだよな、埼玉。

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