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有田シュンのオタク訪問【第1回】

特撮愛を思い切り叫べ! 笑え! モノブライト・出口博之の異常な愛情!!

2016.02.12

大量のCDと図鑑、音楽と特撮が入り混じった“らしい”自宅の様子を撮影してきてもらった。ギャバンとゴジラの存在感も圧倒的

──本来、御三家は出口さんよりもう少し上の世代がストライクですよね。

出口 そうそう。「昔はこんなにすげえバンドがいっぱいいたのか!」ってバーッと見ていくと、「ナゴムレコードって何だ! すげえ」「やばいぞ、ステージ上でウンコするぞ!この人たち! どういうことだ」って(笑)。まあウンコするのは田口トモロヲさん(ばちかぶり)なんですけど(笑)。あとは筋肉少女帯とかですよね。そういう人たちが魅力的に映ったというか。
 俺らが思春期の頃に勢いがあったGLAY、LUNA SEA、HI-STANDARD、BLANKEY JET CITY。あとはTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTとかにはあまりグッといかずに、そっち(ナゴムレコード系アーティスト)にいっちゃったんです。

──ナゴムで活躍されていたアーティストには、特撮好きな方も多いですよね。

出口 多いですね。リアルタイムできちんと見て影響を受けている方が多いから、情報の強度が段違いですよね。映画なんかもたくさん見てたりするから、そこら辺のカルチャーが全部数珠つなぎになっている感があります。すごくマニアックなネタも「基礎教養でしょ?」みたいな感じで突っ込んでくるし(笑)。そういった「自分の好きなもの」が楽曲やステージング、立ち振る舞いなどから垣間見えたから俺はかっこいいと思ったのかもしれないし、渇望感のようなものもあったのかもしれない。だって自分はどう頑張っても、好きなバンドも特撮もリアルタイムで見られないじゃないですか。そういうものに対する渇望が一番根っこにあるから、ずっと好きなのかもしれません。だから、リアルタイム世代の人からは見方が違うとはよく言われますね。

──これは偏見なんですが、女の子にモテたくてバンドを始めたっていう男子って少なくはないんじゃないかなと。でも出口さんの活動を見ていると、目線の先にいるのは完全に僕らみたいな仲間のオタク男子のような……。

出口 あははは(笑)。実はモテたいっていうのは最初からなかったですね。自分が誰に受けたいかと聞かれて「女の子」と言いたいところですけど……(笑)、それは12~13歳の自分ですね。DJにしてもバンドにしてもコラムにしても、少年時代の俺が今の自分を見てかっこいいとか面白いとか言えるのか、っていうのが活動の基準になっています。それがあるから、ブレることなく活動することができているのかな。
 別にマニアックなことをやりたいわけではなくて、かつて自分が最初に触れた時に感じた「これはすげえぞ」「何だこれ」って感覚をみんなにも与えたいんです。自分の活動を通じて、そういう人が一人でも増えれば、さらに言うと一人でも多くの人生を狂わせられればいいなって思っています。それが自分の初期衝動なのかもしれない。

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