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有田シュンのオタク訪問【第1回】

特撮愛を思い切り叫べ! 笑え! モノブライト・出口博之の異常な愛情!!

2016.02.12

超楽しそうに特撮愛を語る

──それから特撮一直線の人生になるわけですか?

出口 それが音楽を始めた中学3年生くらいの頃に、一度特撮を卒業しているんですよ。それから専門学校に行くようになるまでは見たり見なかったりでした。ちょうどウルトラマン平成三部作(96年から99年にかけてテレビ放送された『ウルトラマンティガ』『ウルトラマンダイナ』『ウルトラマンガイア』の三作品)あたりの頃なんですが、友達の家に行った時とかにたまたまテレビで見かけて、「やってるな~」って思うくらいで、積極的に追いかけていませんでした。この時期の作品をちゃんと見たのは、大人になってからです。
 
──特撮熱復活の理由は何だったんでしょう?

出口 どこかにずっとくすぶっている感覚があったんですよね。バンドを始めて、特撮番組自体は見なくなってはいたんだけど、新しい仮面ライダーとかウルトラマンが始まると「次はどんなやつだ」とチェックしたり、量販店に行くと必ず男児玩具のコーナーに行って「今のベルトはこんなのなんだ」ってチェックしたりしてはいたんです。そこから特撮熱が復活したのは専門学校を卒業した時くらいですね。
 その頃にバイトを始めたりして、働いた後に友達と朝まで飲むようになるわけです。それで日曜の朝に帰宅して何気なくテレビをつけると、なんか仮面ライダーとかやってるんですよ。それで「ライダーやってんな~、懐かしいな~」「今見てもやっぱり面白いな」「……これはすごいぞ!」となっていったわけです。それと主題歌や劇判も、楽曲がすごくよかったんですよ。オールドスクールな今まで聴いたことのある曲調ではなくて、「今の特撮の曲ってこうなんだ」って思えたところが、再び特撮にハマるきっかけになりました。具体的には『仮面ライダー龍騎』(2002年)かな。ちょうどその頃から主題歌の制作がエイベックスさんになったことで、「ザ・特撮ソング」とは異なる文脈の主題歌が出てくるので、楽しいしかっこいいなと思ったんです。

──平成仮面ライダーシリーズ(00年放送の『仮面ライダークウガ』を皮切りに、毎年放送されている一連の仮面ライダー作品の総称。現在、最新作の『仮面ライダーゴースト』が放送中)の主題歌と言うと、いわゆるヒーローソング的なケレン味とJ-POP的なポップネスが合体した楽曲というイメージですよね。

出口 そうそう。それに馬鹿みたいに明るい曲でもないから、ダークヒーローっぽさも出てるんですよね。実際に『龍騎』もライダー同士のバトルロワイヤルだし。

──最終話のひとつ前のエピソードで……。

出口 龍騎が死ぬんですよね! これには「ええ~っ」て思いました(笑)。ただその結果、平成ライダーの礎となり、その後もシリーズが続くことになった要因とも言われていますよね。
 自分たちが小さい頃に見ていた特撮ってすごくかっこいいし楽しいんだけど、続けて見るとけっこう穴だらけというか、無茶な回があったりするんですよ。それはそれで味だし、面白さのひとつではあるんだけど、自分と同世代の人たちが脚本を書かれていたり、作り手に回ってる平成ライダーシリーズを見ていると、自分の見たかったもの、かっこいいと思っていたものが目の前で繰り広げられているような感覚を憶えますね。
 まあ、そういう子どものような純粋な目線に加えて「このシーン撮るのきつかっただろうな~」とか、いやらしい見方をする自分もいるんですけどね(笑)。

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