有田シュンのオタク訪問【第1回】
特撮愛を思い切り叫べ! 笑え! モノブライト・出口博之の異常な愛情!!
2016.02.12
実は各ジャンルに結構いるらしい“とある道のプロだけど、ガチなオタク”。どうしてそこまで好きになってしまったのか。その経緯、そしてその愛と魅力について存分に語ってもらいつつ、その趣味が本業や生活にどんな影響を与えているのか。“一芸に秀でる者は多芸に通ず”は本当なのか? そこんところを探ります。
ちょっぴりひねくれたROCKサウンドとPOPなメロディを武器に、数々の音楽的サプライズを仕掛ける人気バンド・モノブライト。そのメンバーのひとりであるベーシスト・出口博之は、生粋の特撮マニアである。
ライブでは「特撮・アンド・特撮」とメンバー紹介され、ニュースサイトでは熱すぎる特撮コラムを連載し、クラブではひたすら特撮ソングを流しまくる特撮DJとして音楽フェスでも活躍している彼に、ひたすら特撮愛を語りまくってもらった!
若さって何だ? 愛って何だ? その答えは、彼の言葉の中にある!
■特撮ロストエイジの悲劇
──特撮に関するコラムをニュースサイト「しらべぇ」で連載されている出口さんですが(出口博之のロック特撮)、造詣の深さはただの「好き」レベルじゃないですよね。
出口博之(以下、出口) いやいや、好きなことを長く話すのが好きなだけなんです(笑)。
──そんな出口さんが特撮にハマったきっかけを教えてください。
出口 1984年に放送されていた『宇宙刑事シャイダー』がきっかけです。うちの母ちゃんが、シャイダーを演じてらっしゃった円谷浩さんが大好きで、俺もずっと一緒に見ていたんです。自分も特撮を見るのが好きな子どもだったので、親が買ってくれるものも怪獣図鑑だったり出てくるロボットのおもちゃだったり。それが特撮の原体験ですね。
その後、「自分は特撮が好きだ」と意識するようになり、自らの意志で掘り下げていったのが『ウルトラマン』の怪獣です。講談社の怪獣図鑑とか、ケイブンシャの大百科とかをボロボロになるまで読んでましたね。自分は82年生まれなんですけど、ちょうど俺らの世代はテレビで特撮があまり放送されていなかった特撮ロストエイジなんですよ。仮面ライダーは『仮面ライダーBLACK』(87年)とその続編の『RX』(88年)くらいで、『ウルトラマン』はテレビではやっていませんでした。だから「特撮愛」のやり場がなくて、とにかく図鑑を死ぬほど読むという形で発散させていました。データを暗記するのは当然で、あまりにも読み込むもんだから図鑑に出てくる怪獣の順番すら覚えちゃってましたね(笑)。