中条あやみ、山本舞香の美少女ぶりが目に焼き付く!! この春、注目の実写映画『ライチ☆光クラブ』『桜ノ雨』

 大人の世界と子どもの世界との間には目には見えない“分水嶺”が存在する。そんな分水嶺をテーマにした印象的な映画がこの春、2本公開される。ひとつは2月13日(土)より公開される古屋兎丸原作コミックの実写化『ライチ☆光クラブ』だ。醜い大人になることを拒絶した少年たちが秘密クラブを結成し、自分たちで開発したロボットに美少女を拉致させ、永遠の美のシンボルとして崇めるという過剰に狂った中二病的世界が描かれている。

hikariclub01『ライチ☆光クラブ』より。少年たちはロボットを開発し、美少女カノン(中条あやみ)を秘密基地に監禁する。

 実写版『ライチ☆光クラブ』を手掛けたのは、『先生を流産させる会』(12)で衝撃的デビューを飾った内藤瑛亮監督。『先生を流産させる会』は2009年に愛知県の私立中学で実際に起きた事件を題材にしたもので、思春期の子どもたちの心の中に渦巻いている大人になることへの嫌悪感、肉体の成長に伴う不安感と苛立ち、短絡的な暴力衝動が生々しくえぐり出されていた。カルト的人気の高い古屋兎丸のコミックを原作に得て、内藤監督は思春期の子どもたちの狂気に再び迫っている。

『ライチ☆光クラブ』はもともとは飴屋法水の演出によって1985年に初演された東京グランギニョルの舞台『ライチ光クラブ』が原案であり、初演舞台では嶋田久作、コシミハル、丸尾末広らが出演していた。今回の実写版は静岡県富士市の廃工場に秘密基地のセットを組み、2014年11月~12月に撮影が行われた。スクリーンに映し出された世界はどこか寒々しく、沈んだ色調となっており、秘密クラブに所属する少年たちの表情は読み取りづらい。大人たちに安易にわかってほしくないという、ある種の意志表示のようにも感じられる。
 
 そんな薄暗い秘密基地で、独裁者・ゼナ(古川雄輝)とゼナに忠誠を誓うタミヤ(野村周平)たち8人の少年が巨大ロボットづくりに熱中している。このロボットは「ライチ」と名付けられ、美しい少女を捕獲してくるよう命じられる。無敵ロボットと絶対的な美少女さえ手に入れば、この世界はもう自分たちの思うがままだ。少年たちは何の根拠もなしにそう信じ込んでいる。ついにライチがひとりの少女・カノン(中条あやみ)を連れてきた。睡眠薬で眠らされているカノンは、寝顔でもはっきりと分かるほどの美少女だった。少年たちは眠ったままのカノンを「少女一号」と呼び、美の女神として崇拝する。少年たちの夢はここに実を結んだ。だが、カノンが眠りから目覚めるのと同時に、少年たちだけで構成されていた秘密クラブはあっけなく瓦解していくことになる。

hikariclub02カノンを演じた中条あやみ。出演が決まる前から『アイアン・ジャイアント』(99)を観てるなどオタク心を持つ期待の若手女優。

 汚れた大人たちが支配する世界を転覆させる野望を抱いていた少年たちだが、美少女カノンの扱いをめぐり、またゼナにいちばん愛されているのは誰かという争いから内ゲバが起こり、秘密基地は血みどろの惨劇の場と化していく。基地が血に染まっていくのと裏腹に、少女一号ことカノン役の中条あやみの美しさが際立つ。薔薇の花でいっぱいに満たされた水槽の中に若く美しい姿のままのカノンが水葬されるシーンは神々しさを感じるほどだ。中条あやみの10代ならではの可憐さが目に焼き付く。

CYAN(シアン) issue 008 (NYLON JAPAN 2016年 3月号増刊)

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なんだろう、中条あやみになら騙されて壺買わされてもいい

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