2015年の映画邦画ランキングがアニメばかりで映画ファン「幼稚な日本」「いつまで紙芝居に頼るのか」と不満爆発!!

1601_houga.jpg『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』公式サイトより。

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』と『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』の最強2トップがしばし君臨していたが、ここにきて小栗旬主演の『信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)』が初登場で首位に輝くという下剋上を達成したという、2016年1月の映画興行成績。

 26日、一般社団法人「日本映画製作者連盟事務局」の新年記者会見が都内で行われ、15年の邦画界を振り返ったりしたのだが、あらためて振り返ってみると、興業収入トップ10のほとんどが東宝、しかもアニメばかり。この結果に映画ファンからは「アニメばっかりで幼稚な日本」「いつまで『紙芝居』に頼っているのですか?」「映画興行収入をアニメに頼ってるのは日本くらいだろ!」と大いに不満の声が上がっているようだ。

 2015年公開の邦画で興業収入トップを記録したのは、『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』(78億円)。続く2位に『バケモノの子』(58.5億円)、3位『HERO』(46.7億円)、4位『名探偵コナン 業火の向日葵』(44.8億円)、5位『映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記』(39.3億円)と、トップ5すべてを東宝作品が独占。

 さらに6位『ドラゴンボールZ 復活の「F」』(37.4億円)、7位『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』(32.5億円)、8位『映画 ビリギャル』(28.4億円)、同8位『ラブライブ! The School Idol Movie』(28.4億円)、10位『映画 暗殺教室』(27.7億円)と続く。

 トップ10の内、実にアニメ作品が6作。さらに残る4作の実写も、3位の『HERO』はTVドラマの映画化、7位の『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』、10位の『映画 暗殺教室』はマンガを原作とする作品だけに、邦画界を憂う一部の映画ファンが嘆くのも無理はないかもしれない。

 しかし、映画ファンの嘆きに対してアニメファンからは「アニメ=幼稚って、いつの時代の感覚だよ」「普通に実写よりアニメのほうが上だから」「アメリカだってアメコミやアニメばっかだぞ」と反論の声も上がっている。確かに15年の全米映画興行収入ランキングでも、アメコミが元になった『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』が3位、アニメでは『インサイド・ヘッド』4位、『ミニオンズ』が6位と上位にランクインしている。

 アニメの強さが際立つ中、こちらも去年11月に公開されたあるアニメ映画が快挙ともいえる数字を叩き出した。『ガールズ&パンツァー 劇場版』が興行収入10億円を突破。先ほどのランキングを見た後だとたった10億で快挙? と思うかもしれないが、全国でわずか77館の映画館から公開をスタートして、10億円の大台に達したのだ(同じ深夜アニメ初の劇場版としては『涼宮ハルヒの消失』が約8.5億、『劇場版 あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』が約10.3億円)。

 このニュースには「素直におめでたい!」「3億が関の山なんて言われてたのにな」「あの上映館数でここまで行くとは」と驚きの声が上がった。中には「特典商法」と批判する者もいたが、この快進撃の理由として、立川シネマシティによる『ガルパン』“極上爆音上映”というサポートも大いに影響しているのかもしれない。

“極上爆音上映”とは、ベテラン音響家による綿密で徹底した音響調整で、音楽ライブ的なサウンドシステムが放つ、これまでとは別次元の没入体感型スタイルでの映画鑑賞ができる上映らしい。「爆音」とは言え、ただボリュームを上げるだけでなく、爆発音、衝撃音は物理的な震動として感じられるものの、台詞や音楽はやかましいと感じさせないクリアで艶のある音に仕上がっている、との触れ込みだ。公開から2カ月ほどが経った現在でも「立川、ガルパンの爆音上映満席すぎて笑う」「立川爆音ガルパン、今日予約開始なのに全席埋まってるわ」と、爆音上映の効果は凄まじく連日大盛況。

 立川シネマシティでの好評を受けてか、4DXを駆使した追加上映も全国で続々と決定。さらに映画との相乗効果か、全国書店でアニメ誌『ガルパンFebri』の品切れが続出し、緊急重版が決定するなど、『ガルパン』の勢いは止まりそうもない。

「興行収入が良い=良い作品」というわけではないだろうが、15年のランキングを見る限りでは、16年もよりアニメ作品に力が入れられ、実写邦画は更なる苦境に立たされるかもしれない。

2015年の映画邦画ランキングがアニメばかりで映画ファン「幼稚な日本」「いつまで紙芝居に頼るのか」と不満爆発!!のページです。おたぽるは、映画その他の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!