東芝社長「『サザエさん』の提供はできる限り継続したい!」 世間「社員よりアニメが大事なの?」

1512_toshiba.jpg『サザエさん』公式サイトより。

 2015年7月に創業140周年を迎えたにも関わらず、12月にテレビの自社生産から完全撤退を決めるなど、苦境が続く大手電機メーカー・東芝。社長である室町正志氏は、スポンサーを務める国民的アニメ『サザエさん』について「できる限りは継続したい」と発言したものが、世間からは「そんな余裕あるの?」といった声が上がっている。

 7月に計1,518億円の利益を水増しする不正会計を行っていたことが発覚した東芝。これにより、社長を努めていた田中久雄氏のほか8人が辞任することが発表された。

 また、12月には家電事業の生産体制を縮小する一環として、テレビ生産からの完全撤退を決めた。開発拠点の青梅事業所、インドネシアの洗濯機工場も閉鎖するという。生産体制縮小により大規模なリストラを余儀なくされ、国内外合わせ約7,800人を切ることとなる。なお、16年3月の年間グループ全体決算で、最終損失5,500億円の大赤字になる見通し。

 その状況下で、室町氏は朝日新聞の取材で、長年スポンサーを務める『サザエさん』について「後ろ向きな姿勢ばかりを示すわけにはいかない。従業員のモチベーションの問題や社会的な認知を含めると、すぐにやめるところまで今のところ判断していない」と強気の姿勢を見せた。

 この発言に「『サザエさん』だけは残したほうがいいと思う。やめた瞬間にシャープまっしぐら確定だし」と擁護する声も見られるが、大半は「今さら守るイメージもなかろうに」「5,000億円も赤字出して、もうそんな余裕ねーだろ!マスオさんもリストラしろ」「意固地になっちゃって、かわいいんだから」など、提供をやめるべきとする意見が上がっている。

 また、「たかがアニメのスポンサー継続なんかより、1人でも社員をリストラさせないことこそ、社長の責任だと思うよ」「『サザエさん』より軽い東芝社員の扱い」「従業員の雇用よりアニメのほうが大事な会社ってことね」「『サザエさん』から撤退すれば、従業員100人以上首切らなくて済むだろ」「そりゃー社員よりも、『サザエさん』のほうが大切だよなー笑」といった、リストラされる社員を哀れむ声も多い。

 ほかには「プロバスケットボールの新リーグのほうがどうなるのか気になる」「東芝日曜劇場は?」「ラグビー部は大丈夫なのか」など、東芝がスポンサーとなっている番組やスポーツチームを気にかけるファンもいるようだ。

 東芝といえば『サザエさん』、『サザエさん』といえば東芝ではあるが、ラグビー人気に大きな兆しが見える中、トップリーグに加盟する東芝ブレイブルーパスが去るようなことになれば、こちらも大きな痛手だろう。できる限り踏ん張りを見せてほしいと思いつつも、赤字やリストラ人数を知ってしまうと、厳しい状況と言わざるを得ない。

週刊東洋経済 2015年 9/26号

週刊東洋経済 2015年 9/26号

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