女性キャスト一人ひとりに見どころアリ！ 舞台『ハイスクールミレニアム2015』ゲネプロレポート

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水沢沙希役の菅沼もにか。

　水沢沙希役の菅沼もにかは、アリスインプロジェクトの舞台としては昨年上演された『戦国降臨ガール・ReBirth（リバース）』『セブンフレンズ・セブンミニッツ』以来、約1年ぶり。この作品では、主人公の高世真琴と仲のよいクラスメイトの役。真琴にそっとアドバイスするなど、落ち着いた感じの役柄の彼女は、普段の可愛らしさとは違って、ちょっと大人っぽい印象を受けた。先日上演された『舞台版レーカン』でのコギャル霊役とも差が激しく、若手ながら引き出しの多い俳優なのかも知れない。すでに次の舞台も決まっているらしく、2016年に大ブレイクなんてこともあり得るので、今のうちにみておいた方がいいかもしれない。

真剣勢見香織役の岩田陽葵。

　そして、予想をはるかに超えてインパクトがあったのは、真剣勢見香織役の岩田陽葵（いわた はるき）。普段の彼女は落ち着いたイメージなのだが、本作では冒頭からテンション上がりまくりの演技だった。アイドルを目指す女の子の役で、台詞もかなりぶっ飛んだ感じのものが続く。

　会見では、「集中稽古に入ってから、キャスト全員が毎日良くなっていくのがわかり、作品としても日に日に高まっていったので、演じることがすごく楽しかった」と語っていた。「真琴や沙希や保泉が大好きっていう気持ちで演じていました」とのことだが、TwitterなどのSNSを見るかぎり、稽古場でも藤井かえでや菅沼もにかと仲が良いのが伝わってきて、非常にいい雰囲気の組み合わせになっている。

　まだまだ、役者それぞれの良さをお伝えしたいところだが、私見ばかり聞かされるのも面白くないだろう。少しでも気になった人は、迷わず劇場に足を運んで観てほしい。女性キャストのみで構成されるアリスインプロジェクトの作品はいつも華やかだが、今回はタイトル通り、学校が舞台。キラキラした青春時代を思い出したり、久しぶりに高校時代の友人に会いたくなる、そんな作品になっている。また、いつの時代にも共通の問題があって、それでも乗り越えていく人間の強さがある。前向きに進むべし、と背中を押されること間違いないだろう。
（取材・文／矢口　明）

出演者集合写真。

シングルキャスト。左から、鶴田葵、大友歩（初日のみカオリ役。他の日程は空組の寺子屋京香役）、平山空、菅沼もにか、藤本かえで、栗生みな、那奈、岩田陽葵、中野裕理。

ダブルキャスト時組。左から保田真愛、長橋有沙、樫村みなみ、千葉思佳、夏目愛海、磯部杏、後藤紗亜弥、西山乃利子、矢新愛梨。

■アリスインプロジェクト×企画演劇集団ボクラ団義 舞台『ハイスクールミレニアム2015』
【公演日程】　
2015年 12月16日(水)～ 12月20日(日)
18日(金)14:00（時）／19:00（空）
19日(土)13:00（空）／18:00（時）
20日(日)12:00（時）／17:00（空）
※開場は開演の30分前
※終了した日程は記載しておりません。
【会場】品川・六行会ホール(250席) 東京都豊島区東池袋1-45-2-1F
【チケット】
S席（指定席）6800円（1～5列目）
A席（自由席）4800円（S席エリア以外の席）
＊S席はカンフェティのみの取り扱いとなります。
Confetti　http://confetti-web.com　※トップページから「アリスイン」を検索してください。
【公式サイト】　http://alicein.info/

【あらすじ】
高世真琴は高校教師。ある日、真琴は気が付くと学校にいた。自分が高校時代を過ごした、少しだけ懐かしい学校。そしてそこで目にしたものは、高校時代の自分であった。真琴の前に次に現れたのは、科学者と刑事。そして何やらおかしな格好をした女達。科学者と刑事は真琴に、そしてその他の女達にこう告げる。

「今は、西暦2000年です」
困惑する真琴や他の女達。真琴以外の女達は、真琴とはまた別の時代からやって来ていた。このすさまじく突飛な事態に、科学者はただこう説明する。

「2000年問題です」
西暦2000年に、さまざまな時代からやってきた女達。そしてそこで起こる、様々な出会い。そして再会。
果たして、本当の2000年問題がもたらすものとは？ 様々な時代からやってきたもの達が、2000年で何を知る？何を得る？果たして、彼女たちによって、何が変わるのか？
少しだけ懐かしい15年前、西暦2000年を舞台にした、少女達があなたに送る青春ストーリー。

 
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