まさに一寸先は闇、というスリルがクセになるのが“ダンジョン探索”系のゲームだが、初期のPCゲームを知る向きには懐かしさを感じるASCIIアート風のデザインが目を惹くゲームが開発中だ。
■ASCIIアート風の最先端3Dダンジョンゲーム
12月5、6日にアメリカ・サンフランシスコで開催されたイベント「PlayStation Experience 2015」では、『ファイナルファンタジーVII リメイク』や『The London Heist』などのビッグタイトルに混じってインディーズゲームも多数出展された。
その中でも異彩を放っていたゲームのトレイラーが、昨年イギリス・スコットランドで設立された新興インディーズデベロッパー・Stormcloud Gamesの記念すべき第1作目となるダンジョン探索アクションゲーム『Brut@l』だ。
話題になったのはなんといってもそのビジュアルだ。PCゲーム黎明期のダンジョンゲームを彷彿とさせるASCIIアート風の色使いがまさに80年代風で、その見た目に反し3Dで滑らかな動きを見せる迫力のアクションシーンには目を奪われるばかり。レトロなゲームを最先端の3Dゲームに仕上げたという印象だ。同デベロッパーのサイトでも「この『Brut@l』はレトロゲームをテーマにした“ローグ”風のゲームです」と、やはりレトロフィーチャーを狙った企画であることが述べられている。
プレイヤーはまずレンジャー、メイジ、ウォーリアー、アマゾンの4人のヒーローの中からどれかを選び、少なくとも26層以上あるというダンジョンへと降り、洞窟の奥底に眠る“お宝”を獲得すべく冒険を繰り広げるのだ。もちろんダンジョンの中には様々な敵が待ち構えていて、絶えず撃破していかなくてはならない。武器、アーマー、薬などを駆使しつつ闘い、レベルを上げながらさらに手強い敵が登場するダンジョンの奥へと一階ずつ着実に攻略していくことになる。かつて『トルネコの大冒険』などのダンジョンゲームにハマったことがある向きにはなかなか魅力的なゲームではないだろうか。
今のところはPS4の専用ソフトとして2016年の早い時期の配信を目指して開発が進んでいるということだ。同社サイトやSNSなどをチェックしながら続報を待ちたい。
■根強いダンジョンゲームの人気とその魅力
同社サイトのゲーム紹介でも言及されていた『ローグ(Rogue)』とは、1980年に開発されたダンジョン探索型のRPGである。もちろん今見れば素朴過ぎるビジュアルのゲームだが、ゲームシステムはその頃からしっかり練られており、その後のダンジョン系ゲームのみならずRPGにも大きな影響を与えている。それらは「ローグライクゲーム(Rogue-like games)」と呼ばれ、日本のゲーム界でも『ドラゴンクエスト』などの2次元マップ見下ろし型のRPGや、「不思議のダンジョン」シリーズなどにも『ローグ』の基本構想が受け継がれている。
今年春にアトラスから発売された『世界樹と不思議のダンジョン』(ニンテンドー3DS版)もまだまだ好評のようだが、今年6月にGunfire Gamesから発表されたOculus Rift向けの新作ファンタジーRPG『Chronos』も新たなダンジョン体験を味わえるゲームとして注目だ。
プレイヤーは巨悪がはびこる生まれ故郷を救うために、平和を取り戻す手がかりを求めて年に一度その入り口が開くという古代迷宮へと足を踏み入れ、冒険の旅に出ることで物語が展開する。来年から幕開けとなる次世代HMD時代を迎え、ダンジョン探索が本格的VRゲームで楽しめる日がもうすぐそこまで来ているのだ。発売日に関する具体的なアナウンスはまだないが、Oculus Rift版だけでなくPC版も準備されているということだ。ダンジョンゲームファンは続報を楽しみに待たれたし。
(文/仲田しんじ)
【参考】
・『Brut@l』公式サイト
http://brutal-game.com/brutal-announced-for-ps4/
・Gamerz Unite
http://gamerzunite.com/gunfire-games-to-showcase-vr-adventure-rpg-chronos-at-pax-prime#.VmuhvkqLTcs
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