“『ガルパン』が5億円突破”の快進撃！　原作者が「観ない」宣言の実写『orange』は堂々の首位スタート!! 【週末映画興行成績】

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映画『orange』公式サイトより。

　12月12日～12月13日分の週末映画興行成績（興行通信社）が発表されたので、今週もオタク目線でお届け。

　大人気スパイシリーズ『007 スペクター』を2位に追いやり、初登場首位を飾ったのは、オープニング2日間で動員約26万1,800人、興収約3億1,200万円を記録した『orange -オレンジ-』。8月に連載を終えた高野苺氏のセツナ系恋愛マンガを、土屋太鳳と山崎賢人主演で実写化した作品となる。このふたりと言えば、NHK連続テレビ小説『まれ』でも夫婦役を演じており、キャストが決定した際は「つき合ってるのか」「結婚しそう」なんて声も見られた。美男美女ならマジ結婚もウエルカム。

　長野県松本市を舞台にした『orange -オレンジ-』は、未来の自分から手紙が届くJK・菜穂（土屋）が主人公の青春群像劇。その手紙には「大切なあの人（山崎）が死ぬ」的な内容が書かれており、それを阻止すべく仲間と奔走するという物語だ。原作コミックが累計300万部を突破する同作を観たファンの感想は、「実写化はスベることが多いが、これは良かった」「思い出しただけでも泣きそう」「賢人さんは素晴らしい役者。土屋さんは目で感情を表現するのが上手い」など、わりと好評。しかし、作者・高野氏は「私は観ないことにしました…色々辛いことがあり、観る勇気がないので」「映画は映画！原作は原作！と考えられるようになりました」といった意味深なつぶやきをし、その後、Twitterアカウントを削除している。実写映画化する前に、未来の自分から「やめたほうがいい」というツイートが届いていれば、こんなことには……。

　2位は『orange -オレンジ-』にトップを譲るも、興収が15億円を突破した『007 スペクター』。『母と暮せば』は、動員約19万7,500人、興収2億4,400万円をあげ、初登場3位にランクインを果たした。主演は、いまだ多くの“サユリスト”を有する日本を代表する女優・吉永小百合と、“アラシスト”……とは呼ばないが、こちらも多くのファンを持つ、嵐・二宮和也。長崎で助産婦をして暮らす伸子（吉永小）の前に、3年前に原爆で死んだはずの息子・浩二（二宮）が現れるという導入から泣けそうな物語を山田洋次監督が描く。作品を彩る音楽を“アホアホブラザー”で知られる、世界の坂本龍一氏が担当している点も注目。

　動員約18万1,600人、興収約2億2,300万円をあげ、『母と暮せば』のような正統派の下にピタリとマークし、初登場4位となったのは『仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト＆ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス』。現在放送中の平成ライダーシリーズ第17作『仮面ライダーゴースト』（テレビ朝日系）と、前作『仮面ライダードライブ』がタッグを組み、レオナルド・ダ・ヴィンチの眼魔（ガンマ）らと戦う姿が描かれる。

　西銘駿や竹内涼真など、イケメンが多く登場する『仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト＆ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス』の中で、おじさん的に嬉しいのは、今や芸術家の顔のほうが大きい片岡鶴太郎と、『仮面ライダーゴースト』の仙人役・竹中直人の共演。あの世とこの世の境目で、ふたりがネタを繰り広げる光景には爆笑必至だ。ただ、子どもやお母さんには響かないのか、「『おうち帰りたい』と子どもがグズっていた」といった残念なレビューも見られた。

　5位は『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』、6位は『杉原千畝 スギハラチウネ』、7位は『海難1890』。なお、「スヌーピーが犬小屋ではなく屋根の上で寝る理由は、閉所恐怖症だから」と、『王様のブランチ』（TBS系）で映画コメンテーターのLiLiCoおばさんが仰っていた。

　8位は、公開4週で累計動員約365,000人、累計興収5億4,000万円となった『ガールズ＆パンツァー 劇場版』。さらに、驚くことに今週は、対前週比129％をマークしたとのこと。来月6日には、TOKYO MXで“OVA『ガールズ＆パンツァー これが本当のアンツィオ戦です！』＋『劇場版 序盤大洗市街戦』の一部”が放送されるし、ガルパン旋風はまだまだやみそうにない。

　先週5位から9位に下がってしまった『映画 ハイ☆スピード！ -Free！ Starting Days-』、4週目にして崖っぷちに立たされた『リトルプリンス 星の王子さまと私』が10位と続いた。

　今週末はいよいよ『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』が公開。同作の上映前には『ONE PIECE』のルフィが『スター・ウォーズ』にエールを送る映像が流れるそうなのだが、ファンからは「関係ねえ」「世界観を壊すからやめろ」「何なの？」など、批判が相次いでいるヨーダ。『ONE PIECE』が無駄に嫌われるようなことは控えたほうがいい気が……。