「これもう『秒速』だろ!」 新海誠最新作『君の名は。』に漂う童貞臭は“神作”の証か!?

1512_kimino.jpg映画『君の名は。』公式サイトより。

 新海誠監督の最新作『君の名は。』が、来年8月に公開決定。東宝配給の夏アニメで、“ポスト宮崎駿監督”“ポスト細田守監督”として、新海氏に白羽の矢が立ったとのことだが、それが誉かどうかなど、ファンにとってはどうでもいい。今月10日に公開された特報映像の出来栄えもあり、「秒速系か!?」と、早くも期待の声が上がっている。

 Mac1台を使用し、ほとんどひとりで作ったフルデジタルアニメーション『ほしのこえ』で、2002年に鮮烈デビューを果たした新海氏。同作は、25分程度の短い作品ではあるが、「第6回文化庁メディア芸術祭 デジタルアート部門」特別賞をはじめ、数多くの賞を受賞した。「第1回 新世紀東京国際アニメフェア21」では、当時の東京都知事で同フェアの実行委員会委員長でもあった、あの石原慎太郎氏を「この知られざる才能は、世界に届く存在」と唸らせたほど。

 新海氏は04年に初の劇場用長編作品『雲のむこう、約束の場所』を公開して以降、13年の『言の葉の庭』までに、『ほしのこえ』、『彼女と彼女の猫』を含め5作を発表してきた。中でも極めて評価が高いのが、07年の『秒速5センチメートル』。この作品は、主人公・遠野貴樹の小学生から中学生までを描いた「桜花抄」、東京から転校してきた貴樹に想いを寄せ続ける高校生・澄田花苗の物語「コスモナウト」、大人になっても転校を機に離れてしまった篠原明里が忘れられない貴樹の悲恋「秒速5センチメートル」の3編からなる連作アニメで、どの物語も胸が締めつけられるほどに切ない。「中学生にとって、東京と栃木が、これほどまで遠いとは」と気づかされる至高のアニメだ。なおタイトルは、桜の花びらが落ちるスピードを表す。

 10日に特報映像が公開された、新海氏7作目となる最新作『君の名は。』の舞台は、千年ぶりとなる彗星の来訪を1カ月後に控えた日本の山深い田舎町。町長である父の選挙運動や、家系の神社の古き風習など、狭い町で憂鬱な毎日をすごすJK・三葉は都会に憧れを抱いていた。「来世は東京のイケメン男子にしてくださーーーい!!!」その想いが強かったのか、東京の男の子になる夢を見る。一方、東京の男子高校生・瀧も山奥の町でJKになる夢を見て……というのが『君の名は。』の物語のようだ。

 ファンタジックさは漂うが、田舎と都会が交錯するのであれば、『秒速5センチメートル』に通ずるところがある。その上、キャラクターデザインは『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』『心が叫びたがっているんだ。』の田中将賀氏、作画監督は『千と千尋の神隠し』『思い出のマーニー』の安藤雅司氏が務めるというのだから、期待せずにはいられない。キャストも、オーディションで役を射止めた上白石萌音が三葉を、“神木きゅん”ことオタク男子の神木隆之介が瀧を演じると、新海アニメになんだか合いそう。

 アニメファンからも「新海誠の映像は人肌恋しくなる」「映像綺麗だよな。観に行こうかな」「やっぱり『秒速』のように都会と田舎を対比させないと、こいつの絵は映えないよな。これはいいと思うぞ」「これもう『秒速』と同じ映画だろ」など、『秒速5センチメートル』と比較した上で好評。また、「『言の葉の庭』の雰囲気好きだわ。あの雨の感じ」「『言の葉の庭』は良かった。あれは気に入ってる」「『言の葉の庭』良かったなぁ。最後に流れるrainのチョイスも良かった」など、前作『言の葉の庭』を挙げ、期待を寄せる声も多い。

 その他、「新海って今までめちゃくちゃうまいアニメーターと組んだことなかったから、どうなるか興味はある」「田中将賀氏起用するとか汚いな。観に行っちゃうじゃないか」「田中将賀、『なんでガンダムやってないのか』と思ったら、こっちだったんだな」「作監安藤さんなんだ。すげー」「安藤が作監やるのか。新海の作り方とどう融合するのか楽しみだな」と、新海氏と大御所との絡みを楽しみにする声が上がっている。

 中には、「相変わらず童貞くせーな」「毎度、お馴染みのパターン」「背景だけはキレイな人」といった声もあるが、新海氏も会見の席で「劇場で観て本当に幸せな気持ちを持って帰ってもらえる作品になる」と豪語しているし、心配には及ばないだろう。観る者の胸を切ない気持ちでいっぱいにする新海スタイルで“ポスト○○”を吹き飛ばしてほしい。

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