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ライダーたち、そして鶴太郎と竹中直人も共演!? 王道の中にスタッフの遊び心も感じられる『仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス』レビュー

2015.12.11

 オールスター映画としてのさらなるこだわりとして、たとえば第1弾では『仮面ライダーW』のエピソードに仮面ライダースカルなる新キャラを登場させており、彼はシリーズ第2弾『仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE』(10年)にも登場。

 第3弾『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX』(11年)では昭和ライダー7人による『序章』→『仮面ライダーオーズ』(10~11年)→『W』→『仮面ライダーフォーゼ』(11~12年)→クライマックスの5部構成で、また『フォーゼ』編では真野恵里菜扮する可愛い仮面ライダーなでしこなども登場した。

 第4弾『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』(12年)は序章を含めて4部構成で、その前に公開された夏の『劇場版仮面ライダーフォーゼTHE MOVIE みんなで宇宙キターッ!』(12年)に『宇宙鉄人キョーダイン』(76~77年)と『大鉄人17』(77年)をリニューアル登場させた流れから、ここでは『イナズマン』(73~74年)『アクマイザー3』(75~76年)、さらには『美少女仮面ポワトリン』(90年)まで登場させるという、さしずめ石ノ森章太郎版『アベンジャーズ』と化したにぎやかさではあった。

 もっともこれ以降の『MOVIE大戦』シリーズは、新旧2作のライダー・キャラを多数登場させることに腐心し、東映アベンジャーズ的なオールスターものとしての流れは、春の劇場版のほうへに移行させている感もある。

 では、こうした流れの中、シリーズ第7弾となる今回の『仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス』はいかなる仕掛けが施されているかというと……これが3部構成でも何でもない、ごくごく普通に1本の長編VSものとして構成されているのだ。

 開巻まもなくしてゴーストとドライブが出会い、闘い、勘違いに気づいて共闘しながら事件と対峙していくという流れは、現在のスーパー戦隊VSシリーズと同じであり、正直肩透かしを食らった感も否めず、最初のほうこそ『MOVIE大戦』を見ている気がしなかったのだが、その分『仮面ライダードライブ』(14~15年)と『仮面ライダーゴースト』(15年~)双方のキャラが交錯するシーンが増えているのは魅力的で、次第にこれはこれでありかなという気にもさせられてくる。

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