「音楽はまたやりたいと思っていたんです」『ハルチカ』橋本昌和監督インタビュー<後編>【16年1月新作・監督インタビュー】

■アニメならではの構成と時間の経過
―― シリーズ構成は吉田玲子さんですが、吉田さんとは、どんなお話をされたんですか?
橋本 基本的には原作を大事にしましょうと。アニメとして必要な変更をしつつ、原作の雰囲気をどうすれば出せるかというところを重点的に話し合っています。どちらかというと、2人で一緒に原作の研究をしている感じですかね。
―― 初野先生によると、原作通りの順番で物語が進行していくわけではないとのことですが。
橋本 そうですね、そこはアニメから入ってくるファンのために、わかりやすく、とっつきやすくするために、組み合わせを変えさせてもらいました。キャラクターの登場順であるとか、原作小説の中で触れることができないエピソードもありますから。限られた話数の中で、アニメなりに整合性をうまく取るために、アニメでできる範囲ではどうすべきか、というところを吉田さんに整理していただきました。
―― 原作ではシリーズ中に、結構時間が経過しています。アニメでも季節が巡っていくという部分を描かれるのには、ご苦労があったのではないですか?
橋本 時間の経過はあります。原作が一話完結なので、お話ごとに季節が飛ぶことも多くて。
アニメの流れの中で原作とは季節を変更したお話もありますが、基本的にはアニメもお話ごとに季節を飛ばしながら進んでいきます。なので、できるだけお話ごとに季節感のある絵を入れるように工夫しています。
―― ちなみに、初野先生も作品の映像化は今作が初めてですが、先生とはどんなお話をされたんですか?
橋本 先生は「好きにしてください、楽しみにしています」みたいにおっしゃってくださっていて(笑)。「小説をそのままやるよりも、アニメとしての完成度を追求してください、そのために必要なことであれば変更しても構いません」と。ですから、順番を入れ替えていることに関しても、「大丈夫です」と。それだけ信頼して任せていただいているので、できるだけ原作を生かしたいと思っています。

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