TOP5が総入れ替え!! Y！レビュー4.82点の『ハイ☆スピード！』や『スヌーピー』は果たして何位!? 【週末映画興行成績】

• ツイート
• 

『映画 ハイ☆スピード！－Free! Starting Days－』公式サイトより。

　12月5日～12月6日分の週末映画興行成績（興行通信社）が発表されたので、今週もオタク目線でお届け。

　初登場組の台頭で、先週と大きく順位の変動を見せた今週の週末映画興行成績。オープニングの土日2日間で動員約26万2,700人、興収約3億6,200万円をあげ、首位を獲得したのはシリーズ最新作『007 スペクター』。同作を最後に、ボンド役を降板すると話していたダニエル・クレイグだが、イギリスの批評家に高く評価されたことを受け、ボンド続投の意向を示し始めたようだ。『007 カジノ・ロワイヤル』より、ピアース・ブロスナンからクレイグへと変更されて以降、『007』人気も再燃しているし、まだまだ続けてほしいところ。

　初登場2位は、動員約11万8,500人、興収約1億4,500万円で『杉原千畝 スギハラチウネ』。第2次世界大戦時、ナチスに迫害されたユダヤ難民にビザを発給して救いの手を差し伸べ、“日本のシンドラー”と呼ばれた外交官・杉原千畝を唐沢寿明が演じている。監督は、日本版『サイドウェイズ』のチェリン・グラック。国籍はアメリカだが、和歌山県で生まれ育ったため、日本語はペラペラだそう。ハリウッドではなく、邦画に力を注いでくれるのはうれしい。

　世界中で愛される犬・スヌーピーを3Dで映画化したアニメ『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』は、動員約11万4,700人、興収約1億5,400万円と『杉原～』に僅か及ばず3位スタート。製作は『アイスエイジ』シリーズのブルー・スカイ・スタジオ、監督は『アイスエイジ4 パイレーツ大冒険』のスティーブ・マーティノ、そして脚本は原作者、チャールズ・M・シュルツの息子であるクレイグ・シュルツと、孫のブライアン・シュルツが担当している。同作は、国際アニメーション協会（ASIFA）が主催の「第43回 アニー賞」作品賞にノミネート中。“アニメ界のアカデミー賞”とも呼ばれる同賞を獲得すれば、順位の大幅アップも充分ありえるだろう。

　日本・トルコ友好125周年を記念した日本・トルコ合作『海難1890』は動員約8万8,300人、興収約1億500万円で初登場4位。『利休にたずねよ』の田中光敏監督が、1890年に和歌山県沖で起こったトルコ軍艦・エルトゥールル号海難事故と、イラン・イラク戦争下でのテヘラン在留邦人（田村元貞：内野聖陽）の救出劇を軸に描く。

　上位4作がすべて300スクリーン以上で公開された作品である中、120スクリーンで動員約6万7,800人、興収約9,600万円をあげ5位にランクインした『映画 ハイ☆スピード！ -Free！ Starting Days-』。“京アニ”こと京都アニメーションのTVアニメ『Free！』＆『Free！ -Eternal Summer-』が高校を舞台であるのに対し、『ハイ☆スピード！～』は主人公・七瀬遙らの中学時代を舞台にしている。ゆえに、甘酸っぱさも増し、あどけないイケメンに女性はおろか男性すらも胸キュン。

　そんな『ハイ☆スピード！～』のYahoo！映画レビューを覗いていてみると、度肝抜かれる、まさかの4.82点（12月8日現在）。「もう1度『Free！』が観たくなる」「勇気と感動を与えられた」「ファンの想いが詰まった作品」「バランスの取れた構成に感服。水の描写と音の表現に鳥肌が立ちます」など、声もよし。水泳部を描いているだけに夏公開だったら、冗談抜きで1億点くらいいったのでは？

　先週1位から5ランクダウンし6位となったのは『リトルプリンス 星の王子さまと私』、同じく5ランクダウンし7位となったのは『ガールズ＆パンツァー 劇場版』。後者に出演するロシア人声優・ジェーニャは公開を記念し、元スペツナズ中佐の父にインタビューしてみたとのこと。軍歴20年以上あるジェーニャ・パパの色んな経験が聞きたい軍マニは、彼女のオフィシャルブログ「From Russia with love…」（11月22日付）を読み耽ろう。

　8位以下は『レインツリーの国』『グラスホッパー』『劇場版 MOZU』という順番。

　間もなく冬休みということで、今週末は高野苺氏の人気コミック原作『orange -オレンジ-』や、“WUG”の続編『Wake Up, Girls！ 続・劇場版 後篇 ［Beyond the Bottom］』、そして来週末は全世界待望の『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』など、ビッグタイトルが控えている。今冬を盛り上げる映画は果たして何になるか。個人的には、23年ぶりの劇場作品『映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』の奮闘に期待していたりする。