大聖堂の3Dバーチャルツアーが味わえる『Cathedral-in-the-Clouds』の開発が進行中!

1512_ca.jpg「Kickstarter」より。

 来年の早い時期に発売を控えているPlayStation VRとOculus Riftの登場で一気に本格化すると思われるVRゲームだが、この画期的なHMDの活用法はやはりゲームだけにはとどまらないようだ。数々の貴重な宗教美術品が収蔵された荘厳な大聖堂に礼拝するVR体験もまた今後味わえることになりそうだ。

■中世大聖堂の見応えのあるバーチャルツアーと“宗教体験”を提供する

『The Graveyard』や『The Path』など異色のアーティスティックなアドベンチャーゲームを手がけてきたデベロッパー、Tale of Talesが10月からKickstarterで新たなプロジェクトを立ち上げている。それはもはやゲームではなく、荘厳で威容に満ちた巨大な大聖堂ツアーをバーチャル体験できるデジタルアート企画『Cathedral-in-the-Clouds』だ。

『Cathedral-in-the-Clouds』がまず第一にユーザーに提供するものは、大聖堂の3Dバーチャル体験である。当時の建築技術の粋を集め、ルネサンス期の宗教芸術の宝庫である中世の大聖堂を詳細かつ忠実に立体ジオラマとして再現し、ユーザーに見応えのあるバーチャルツアーを味わってもらうことが主眼だ。そしてもうひとつ、信者たちが威容を誇るこの荘厳な大聖堂を時折訪れては信仰心を新たにしているように、大聖堂の中の圧倒的な光景の中でユーザーに沈思黙考を促す“宗教体験”を提供することも意図されているという。なんともスケールの大きい“アートプロジェクト”のようである。同Kickstarterページの情報によれば、モデルとなっているのは世界遺産の建築物が多いベルギー・ゲントの街の聖バーブ大聖堂のようだ。聖バーブ大聖堂には複雑な構成で描かれた非常に大規模な多翼祭壇画『ヘントの祭壇画』があることでも有名。これらの絵画鑑賞をはじめ、どんなVR体験が味わえるのか楽しみだ。

 対応ハードについては今のところ明記はされていない。それというのも、この『Cathedral-in-the-Clouds』は非商業作品であり、ユーザーはもちろんHMDを販売している各社にも自由に利用してもらうことを前提に立ち上げられたプロジェクトだからだ。もともとアーティスティックな作風のゲームで知られてきたTale of Talesだが、今回の企画はもはやゲームデベロッパーの仕事ではなく、いわば純粋な芸術活動だ。これまで12年間にもわたってゲーム開発を手がけてきた同社が、コンテンツの内容はともかくなぜこのようなプロジェクトを立ち上げたのか? そこには現在のインディーズゲーム開発が直面しているシビアな現実があるようだ。

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