さらに、山田氏が会談した「表現の自由」を訴える韓国の国会議員によれば、こうした苛烈な表現規制の背景として「朴槿恵大統領は、就任以前から表現規制に熱心だった」との発言もあったという。
「韓国では、煙草や刃物などにもモザイクがかけられる、いびつな規制が行われています。また、試してみたらDMM.comにもアクセスができませんでした。いろんな人に“悶々としませんか?”と聞いてみたら“します”という話でした」(山田氏)
今回の韓国訪問に同行したNPO法人・うぐいすリボンの荻野幸太郎氏は「韓国で出会った、表現の自由を訴える団体の人々も“子どもの人権をどうするのだ”などと批判されるということでした。どうも、こうした批判は世界で共通しているようです」と明かす。
オタク文化や表現の自由をめぐって多くの人が話題にする問題が、詳しく解説された今回の催し。その中で気になるのは、師走に入ったこの時期の開催はやはり来年の参院選を睨んでのことなのか。
「確かに選挙も意識していますが、荻野さんらと著作権非親告罪をめぐる問題などを、具体的に説明をする場を設けなくてはならないと話し合ったら、この時期になりました。こうした催しに合わせて一昨年の10月に開催したような出版やマンガ家などの業界団体が一同に会する取り組みも、改めて実施していきたいと考えています」(山田氏)
こうした催しに初めて参加したという大学生は「コミケの街頭演説くらいしか話を聞く機会がなかった。もっと開催してほしい」と満足した様子。これまで山田氏は毎週水曜日にニコニコ生放送で「みんなのさんちゃんねる」と題して番組を実施してきた。さまざまな情報を提供するなど、TPPや表現の自由をめぐる問題に興味を持つ人には重要な配信だが、一方で視聴しているとコメント欄が「表現規制派」と目される個人や、その人物の国籍や出自を罵倒するもので埋まることも多々ある。そんなコメント欄に埋まる配信をしていて「こんなヤツらのためにやってるのか……とイヤにならないのか」と尋ねたところ山田氏は、こう答えた。
「ぶっちゃけ腹の立つコメントもあります。酷いコメントに、イヤミを言うこともありますけど、あんまりそこに引っ張られてはいけないと思っています。そんなコメントを書いているよりも、こうした場に出てくればいいんじゃないでしょうか」
今回の催しに集まったのは40名あまり。次回は12月31日のコミケ終了後に有明ワシントンホテルにて開催。来年3月にも予定されている国連の児童ポルノに関する勧告などが議題として上がっている。
(ルポライター/昼間たかし http://t-hiruma.jp/)
参議院議員山田太郎公式サイト
http://taroyamada.jp/
1年で2,200人あまりが逮捕された苛烈すぎる韓国の「非実在」児童ポルノ規制の現状……山田太郎参議院議員が市民集会で報告のページです。おたぽるは、マンガ&ラノベ、出版業界事情、韓国、同人誌、山田太郎、表現の自由、TPP、二次創作、児童ポルノの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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