旬過ぎた……斎藤工の主演ドラマ『臨床犯罪学者 火村英生の推理』“保険”はブレイク中の窪田正孝の起用か

2015.11.26

『斉藤工オフィシャルサイト』より。

 日本テレビは来年1月期、斎藤工が主演する連続ドラマ『臨床犯罪学者 火村英生の推理』(日曜午後10時30分~)をオンエアする。

 原作はミステリー作家・有栖川有栖氏の小説『火村英生』シリーズで、脚本はマギー、佐藤友治が担当する。

 斎藤は「この犯罪は美しいか?」と殺人現場に快楽を求め、「人を殺したいと思ったことがある」と公言し、究極の犯罪を追い求める、かなりヤバそうな犯罪学者・火村英生役を演じる。

 全話平均視聴率13.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマークするヒット作となった『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(フジテレビ系/昨年7月期/上戸彩主演)で、主役の上戸の不倫相手の高校教師役を演じた斎藤は、“抱かれたい男ナンバー1”として大ブレイクを果たし、週刊誌でヌードも披露した。

 女性を中心に人気急上昇した斎藤だが、その後、主演したNHKドラマ『ダークスーツ』(昨年11~12月)はほとんど話題にもならず。テレビ東京を除く民放プライム帯で初主演となった『医師たちの恋愛事情』(フジテレビ系/今年4月期)は、医療ドラマなのか恋愛ドラマなのかハッキリしなかったのが災いしたか、平均8.5%と不振で、期待していたフジ関係者を大いに落胆させてしまった。

 10月期の『オトナ女子』(フジテレビ系/篠原涼子主演)では、主役の篠原に寄生する売れないミュージシャン役で前半パートにゲスト出演したが、篠原との過激なラブシーン連発に「斎藤の裸、ラブシーンはもうたくさんでうんざり」とばかりに、視聴者から不評を買う始末。おまけに同ドラマの視聴率は1ケタ続きで、篠原主演ドラマとしては期待外れとなっている。

「確かに、『昼顔』直後の斎藤のブレイクぶりは凄かった。ですが、火がついたのはセクシーさで、ブレイクの要因は演技とは無縁でした。それはいずれ飽きられます。すでにその“旬”は過ぎたと言えそうです。『医師たちの恋愛事情』の不振は、それも影響したのでしょう」(テレビ関係者)

 来年1月期に放送される『臨床犯罪学者 火村英生の推理』は、「旬が過ぎたと思われる斎藤の主演で視聴率は大丈夫なのか?」との不安がよぎる。だが、その辺は織り込み済みの日テレはしっかり“保険”を掛けているのだ。
斎藤とタッグを組むことになる推理作家・有栖川有栖役に、今最もブレイク中の若手俳優・窪田正孝を起用するのだ。その役柄は「この犯罪はオモシロいか?」と、火村(斎藤)の捜査を観察しながら、時に的外れな推理を繰り出しつつも、危なげな彼の保護者役を自認する、ちょっと頼りなげな推理作家。

 窪田は7月期の同枠ドラマ『デスノート』で、民放地上波プライム帯の連ドラ(特撮ドラマを除く)初主演となったが、日曜午後10時30分というむずかしい時間帯で、平均11.55%の好視聴率をマークし、しっかり実績をつくった。その窪田を、斎藤と同等のポジションにキャスティングすることで、視聴率獲得につなげる算段なのだろう。

 その他、ヒロインには優香、“超売れっ子脇役”の生瀬勝久、山本美月、マキタスポーツ、夏木マリ、松澤一之、清水一希、堀口ひかるらを配するなど、なかなかの豪華メンバーで、斎藤のバックアップに余念がない。

 裸やラブシーンで注目を集めた斎藤だが、もともとは苦労人で売れるようになったのは30歳過ぎてからの“遅咲き”で、演技力には定評がある。主演ドラマで結果が残せていないだけに、今作は役者としての真価が問われることになりそうだ。
(文=森田英雄)

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